- ストラトキャスター
- 2016/05/23
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毎回マニアックなリペアブログですがお客様が増えてくるとギターを始めたばかりのお客様も多く、最初は1~2万円程度のギターから始め、2本目からちゃんとしたギターが欲しいが何を選んだら良い?と相談を受ける事も珍しくありません。勿論良いギターとは状態もそうですがお客様の求めるサウンドが出せるか?が重要になっていきます。今回はそんなギター選びに役立てたらと代表的なストラトキャスターを初心者にも分かり易く(前半は…)紹介です!
ストラトキャスターの魅力
ストラトキャスター(以下ストラト)はFender社から発売され、それから半世紀近くになりましたが数多くの名プレイヤーに愛用されました。Gibsonのレスポールと同等にエレキギターの代表的な存在です。プロのギタリストの方も必ずと言ってもストラトかレスポールを所持した事があると言って良い位メジャーなギターです。ストラトを手に入れるきっかけはやはりジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイ・ヴォーン等のカリスマ性溢れるアーティストの愛用ギターという位置付けもあります。有名アーティストを書いていくと人数が多く大変ですが他にも多数のカリスマ的アーティストに使われております。
ストラトキャスターの弾き心地
ネック本来は指板のR(弦を押さえる所の曲がりの大きさ)が大きいモデルで人の手の握りに馴染み易くコード弾きが押さえ易いと利点はあります。ただしメーカーにより同じストラトでも指板Rが異なって作られる場合もありますが、表記では数字が大きくなるとRが平らに近くなっていきます。ややこしい表記ですので「指板Rが大きい」とは表記の数字が大きいの意味なのか曲がりの大きさなのか言ってる意味が食い違いになり易いので、Rが自分に馴染むかは試奏で実際に弾いて確認しましょう。またネックグリップの形状が「V」の様な形になった物もありますので、かなり弾き心地に好みが出ます。しっかり試奏しましょう。
ストラトキャスターの電装系
特徴的なシングルコイルピックアップが3つ付いているモデルがスタンダードで、他にもリアPUがハムバッカーになっているのもあります。単純にギター単体で3つの音色が使えるのですが、ハーフトーンと言うフロント+センターやセンター+リアのサウンドもあり5種類の音色位置が選んで使えます。
ストラトはボリュームポットが近く、手に当たり使い難いと言われる方も多いですが、演奏中にボリュームを変えたりする演奏法にはやり易いでしょう。またリアにはトーンが配線されていない為、リアPUはフロントやセンターに比べて細く歯切れの良いサウンドです。人によって好みが別れる部分でリアだけPU交換される人も多いです。ただし最近はセンタートーンにまとめてリアも繋いでリアもトーンが効くモデルも多くなりました。このモデルはリアの音色が細くならずフロント・センターとの音色バランスが取り易いのでオススメです。普通のストラトでもリアをセンターと一緒にトーンを効く様にしたり、リアに効くトーンを効かなくする方法も改造で可能です。
トレモロアームブリッジ
ストラト最大の難所、と言って良いかもしれないブリッジ。シンクロナイズドトレモロと言われるブリッジには調整が難しく、具体的にアームを使うとチューニングが狂う点が上げられます。ただしこれは正確な調整またはリペアにて改善できる部分であり、チューニングが狂うから嫌だ!と考えて使わないのは勿体無い事です。具体的にアームを使って狂わない調整は弦に関わる全ての部分が影響しており、ペグ・ナット・弦・ブリッジ・スプリングが影響します。
ペグの巻き数、特に4~6弦の巻弦は多いとアーム使用時に撓んで引っ掛かりを起こしチューニングを狂わせたりします。ナット溝が狭いと引っ掛かって狂ったり、弦は安価な物はすぐに伸びてチューニングが安定しなかったりしますのでアーム調整時は弦選びに注意です。ブリッジが正しく付いておらず本体を止めてるビスが動きを妨げ引っ掛かっている場合やスプリング自体がアームを使うと元の位置に戻らない等の症状があります。難ヵ所が一つでもあるとアーム使用時にチューニングが狂いますのでご注意下さい。
ココがオススメ改造
ストラトには以上の点からオススメ改造があります。
ペグ
ペグにはアーム使用時に狂いを無くす為に巻き数0を実現できるシュパーゼル・マグナムロックペグがオススメです。弦交換も非常に楽になります。
ナット溝切り
ナットが狭くチューニングが狂う点が一番多いトラブルです。チェックしてみて下さい。
スプリング交換
アームを使う上で滑らかな動きやサウンドにも影響する部分です。ESPやlaw vintage等の良いスプリングに交換がオススメです。こちらも消耗品ですので長年交換してない場合はチェックしてみましょう。
アームベタ付け
最初からアームを使わないセッティングにするのも可能です。スプリングのビスを締め込み、チューニングをしてもブリッジが浮かない様にするだけです。弦高やオクターブ調整が再度必要です。
その他細かくありますが、ご自分で交換できるパーツを交換して使ってみる事はオススメです。
さいごに
ストラトは安定して使える状態にするにはリペアを行う必要があるかもしれないギターではありますが、数多くのプロミュージシャンを魅了したその音色は頑張ってでも使いこなしたいギターです。レスポールとの代表的なギターになる理由を感じ取ってみて下さい。音色的にもパワーが弱くプレイヤーの誤魔化しが効かないギターですが、腕が良いプレイヤーから放たれる音色には他のギターには無いストラトだけの美味しい音色を感じ取れる事でしょう。
長々な記事でしたが読んで頂きありがとうございました!お客様の参考になれば幸いです。
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