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  • Momose 交換ネックリペア その1
  • 2015/12/08
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    Momoseのギターですがネックが状態が悪く使うのが困難になったとの事で、ネットの業者にオーダーして作ってもらったネックが組み込まれています。

    お客様の要望と仕様が違う状態だったとの事で、それらの修正としてリペアを依頼されました。

    ・ネックグリップは太めのUを指定したが、ギターでこれはビックリする位あまりにも太過ぎたグリップ状態の為、削ってリシェイプ。

    ・弾き難い・鳴らない・演奏に違和感があるとお客様から聞き、細かく見るとナット幅の感覚がガタガタで感覚が狭い弦と広い弦とで押さえる時に違和感を感じます。ナット交換で修正です。

    ・ネックエンドが厚く、弦高がブリッジ弦高に正確に合わなくなっている。弦高がブリッジのコマを通常より上げ目にして1mmになる様な状態。1.5mm程まで上げるとイモネジが外れるでしょう。一応弾けなくもないがフレット状態も悪くて音のビビりが酷く、お客様が鳴らないと感じていたのは低い弦高もありますがフレット状態が悪い事で弦がビビり鳴らしきれてない状態だからですね。その為フレットすり合わせです。DSC_4064

    お客様が気にしていた点として、元のネックの指板が出た部分はボディにかなりスレスレに近い位置に来ていたので、この隙間がかなり気になるとの事です。

    とりあえず弦高がエンドに厚みがある事でブリッジ弦高に合ってないので厚みを削って標準に修正です。DSC_4067ネックはエンドの厚み修正・グリップのリシェイプ・ヘッドロゴの削り消し・ナット・フレットなので粗全体加工をしていきます。

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    ネックリシェイプの注意点としてはあまり攻めて削れない事です。

    なぜなら製作時にトラスロッド溝がどこまで掘られてるか、作り終わった状態からは見えないからです。

    メーカーによってはトラスロッド溝がグリップ近くまで深く掘られてると、削った際に溝と貫通しグリップからトラスロッドが見える惨事が起きます。

    なのである程度は余裕を持ったリシェイプになります。ロッドの中心ラインに小さな穴を空けてトラスロッドの位置を確認する方法もありますが、一番深い溝の位置がどこに来てるのか、またロッドの仕込みが甘く溝とロッドに隙間ができてる場合や撓んだ溝が綺麗に掘られてるのか?等もあり、ロッドの位置を確認しただけの情報を信じて攻めた削り方は見えない部分だけに危険です。DSC_4075グリップは手持ちのギターを持ってみて、希望に近いギターを選んで頂きそのグリップを再現する形にしました。

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    ヘッドのロゴ消しとナット交換です!

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    またテンションピンを付けてほしいとの事で確認した位置に取り付け。

    本日は時間の都合上ナットは溝切りだけ仕上げ、ネックリシェイプの確認まで行いました。

    DSC_4077実際に弾いてグリップの弾き易さ確認。

    問題無いですね♪

    後はナット整形、フレットすり合わせで完了です!