
- ギターサウンドを激変させる!プロが選ぶ定番ギターピックアップ【完全ガイド】
- 2025/10/22
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「自分のギターの音が、どうも抜けてこない」「憧れのあのアーティストのような音が出したい」
ギタリストなら誰もが一度は悩む「音作り」。
アンプやエフェクターも重要ですが、ギターの”心臓部”とも言えるピックアップの交換は、サウンドを最も劇的に、そして根本的に変えることができる最強のアップグレードです。しかし、ピックアップは種類が膨大で、どれを選べばいいか分からない「沼」でもあります。
そこでこの記事では、数々の一流ギタリストやスタジオミュージシャンが信頼を寄せる、いわば「プロが選ぶ定番」のピックアップ・ブランドと、その代表的モデルをタイプ別に徹底解説します。
【PUにこだわる理由】
1. なぜプロはピックアップにこだわるのか?
プロのギタリストは、自分の「シグネチャーサウンド(=その人だと分かる音)」を確立するために、楽器のあらゆる要素を追求します。中でもピックアップは、弦の振動を最初に電気信号に変える「マイク」の役割を果たすため、音のキャラクター、レスポンス、ノイズ耐性など、サウンドの根幹を決定づける最重要パーツです。彼らがピックアップに求めるのは、主に以下の点です。
●狙った通りの音色: 楽曲やジャンルに必要なサウンド(例:枯れたヴィンテージトーン、太く歪むモダンハイゲイン)
●演奏のニュアンス: ピッキングの強弱や繊細なフィンガリングを忠実に再現する表現力
●ノイズの少なさ: レコーディングやライブでの大音量時にも耐えうる、実用的なノイズ耐性
これらの厳しい要求に応えてきたブランドこそが、今回ご紹介する「定番」たちです。
2. 【タイプ別】プロが愛用する鉄板ピックアップ・ブランド&モデル
まずは、あなたのギターが「シングルコイル」なのか「ハムバッカー」なのかを確認しましょう。
それを踏まえて、各カテゴリーの”王道”をご紹介します。A. シングルコイル系 (ストラト / テレキャス)
フェンダー系のギターに搭載される、クリアで煌びやかなサウンドが特徴。その反面ノイズに弱い側面もありますが、近年のモデルはノイズ対策も進化しています。【王道】Seymour Duncan (セイモア・ダンカン)
ギタリストなら誰もが知るリプレイスメント・ピックアップの巨人。膨大なラインナップがありますが、特にヴィンテージ系はプロの使用者も非常に多いです。おすすめモデル: SSL-1 (Vintage Staggered)
これぞ「ストラトの音」と言える、最もスタンダードなモデル。
煌びやかな高音域と、適度に枯れたフィーリングは、カントリー、ブルース、ロック、ポップスまで何でもこなします。
「迷ったらコレ」と言える、ヴィンテージ系ストラトPUのデファクト・スタンダードです。
【ブティック系】Suhr (サー)
現代のハイエンドギター・シーンを牽引するSuhr。ギター本体だけでなく、ピックアップ単体もプロから絶大な支持を得ています。おすすめモデル: V60 / V60LP
ヴィンテージサウンドの魂を宿しつつ、Suhrならではの解像度とノイズ耐性を両立。
V60は60年代のクリアなトーン、V60LPはより中域にフォーカスしたホットなサウンドが特徴です。
ローノイズなので、レコーディングや歪ませるセッティングでも使いやすいのがプロに愛される理由です。
B. ハムバッカー系 (レスポール / モダンギター)
ギブソン系のギターに代表される、2つのコイルを使いノイズをキャンセルしたピックアップ。太く、甘く、パワフルなサウンドが特徴で、ロックやメタルには欠かせません。【大定番】Seymour Duncan (セイモア・ダンカン)
ハムバッカーにおいても、ダンカンは絶対的な地位を築いています。おすすめモデル: SH-4 (JB) & SH-2 (Jazz)
世界で最も売れているリプレイスメントPUと言われるSH-4 (JB)。パワフルなミッドレンジと豊かな倍音を持ち、ハードロックの「あの音」はJBで作られていることが多いです。
SH-2 (Jazz)はクリアでブライトなフロント用PUの定番。
この「JB (リア) + Jazz (フロント)」は、80年代から現代まで続く、プロ・アマ問わない黄金の組み合わせです。
★ポイント★
SH-4は歴史も古く、現代はSH-4以上に癖が無く歪みも綺麗なサウンドのPUも増えてきていますのであくまで今までの定番と認知して下さい。
他にお勧めできるモデルとしてSuhrのAldrichもお勧めします。【純正の進化形】Gibson (ギブソン)
レスポールやSGのサウンドを追求するなら、本家ギブソンのピックアップは外せません。おすすめモデル: ’57 Classic / Burstbucker シリーズ
’57 Classicは、ギブソンが「PAF(50年代後期のオリジナル・ハムバッカー)」のサウンドを現代に蘇らせたモデル。甘くウォームなトーンが特徴です。
Burstbuckerシリーズは、よりヴィンテージPAFの個体差やムラを再現したモデルで、ピッキングへの追従性が高いのが特徴。プロのギブソン愛用者の多くが、これらのPUをそのまま使っています。
【ハイエンド】Bare Knuckle Pickups (ベアナックル)
イギリス発のハンドワウンド(手巻き)ピックアップ・ブランド。近年のプログレッシブ・メタルやジェント系のギタリストから火が付き、今や全ジャンルのギタリストに注目されています。おすすめモデル: The Mule / Ragnarok
The Muleは、PAF系をベアナックル流に解釈したモデル。圧倒的な音の分離感と立体感があり、クリーンでも歪みでも音が潰れません。
Ragnarokは、モダン・メタルのための超高出力モデル。強烈なアタック感とタイトな低音を求めるギタリストに人気です。
C. アクティブ・ピックアップ系 (メタル / ハードロック)
電池(バッテリー)を必要とするピックアップ。ノイズが極めて少なく、高出力でクリアなサウンドが特徴。EMGが長らく市場を独占していましたが、近年強力なライバルが登場しています。【絶対王者】EMG
アクティブPUの代名詞。メタリカのジェイムズ・ヘットフィールドや、ザック・ワイルドなど、メタル界のレジェンド達がこぞって使用してきました。おすすめモデル: 81 / 85 (または 60)
EMG 81(リア)の、ザクザクと刻むのに最適なタイトな低音と鋭いアタック感は、メタルサウンドの象徴です。
EMG 85(フロント)は、81よりウォームで太いサウンドが特徴。
「81(リア)+ 85(フロント)」または「81(リア)+ 60(フロント)」が定番の組み合わせです。
【新世代の標準】Fishman (フィッシュマン)
アコースティックPUで有名なフィッシュマンが、満を持して投入したエレキ用アクティブPU。おすすめモデル: Fluence Modern Humbucker
従来のワイヤーを巻く方式ではなく、プリント基板技術を使った革新的なPU。
最大の特徴は「マルチボイス機能」。1つのPUで、アクティブ的なモダンハイゲイン・トーンと、パッシブ的なヴィンテージ・トーンを切り替え可能です。
Tosin Abasi(Animals As Leaders)など、現代のテクニカル系ギタリストがこぞって採用しており、急速にプロのシェアを伸ばしています。
【何を選べば良いのか?】
3. ピックアップ選びで失敗しないためのヒント
「誰の」「どの時代の」音が出したいかを明確にする漠然と「良い音」を探すより、「ジョン・メイヤーのような枯れたトーン」「スティーヴ・ヴァイのような伸びやかなリードトーン」など、具体的な目標を定めると絞り込みやすくなります。
●ギター本体(木材)との相性を考える
例えば、もともと中域が豊かなマホガニーボディのギター(レスポールなど)に、中域が強いPU(例:JB)を載せると、音がこもりすぎる場合があります。
逆に、アッシュやアルダー(ストラトなど)には相性が良いことも。ギターの特性を「補う」のか「伸ばす」のかを考えましょう。●YouTubeの試奏動画を徹底的に聴き比べる
現代のギタリストは幸運です。
気になるPUのサウンドは、YouTubeでプロによる詳細なレビューや比較動画をいくらでも見つけることができます。
「[PU名] vs [PU名]」などで検索し、クリーン、クランチ、ハイゲインなど様々なセッティングで比較しましょう。★ポイント★
Youtubeだけでは音の違いを大きくは感じ難く、あくまで参考程度にして下さい。
「音が変わった」と感じるのであれば実際の音は大きく変化しています。
一番良いのは参考になるPUの音を知っておく事。
その音を動画で出している人の音とで自分とのギャップを計算した上で動画を見ると尚良しです。例:動画ではギラギラして聴こえる等、耳で直接聞く音と動画で撮影された聞く音との違いが出るので相手の音も逆算して音チェックすると良いです。
~まとめ~
ピックアップの交換は、あなたのギターのポテンシャルを最大限に引き出す、最も効果的な投資の一つです。
今回ご紹介したのは、いずれもプロの過酷な現場で鍛えられ、選び抜かれてきた「本物」ばかりです。
自分の出したいサウンドをイメージし、この記事を参考に、あなただけの一本を育て上げる「ピックアップ沼」に、思い切って足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。あなたのギターライフが、きっと何倍も楽しくなるはずです。
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