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  • ギターリスト必見!「弦アース」の謎を徹底解説。ノイズ対策の基本と仕組み
  • 2025/11/05
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  • ギターリスト必見!「弦アース」の謎を徹底解説。ノイズ対策の基本と仕組み
    ギターをアンプに繋いだ時、「ジー」というノイズが気になることはありませんか?

    そして、ギターの弦やブリッジ(弦が乗っている金属パーツ)に手を触れると、そのノイズが「スッ」と消える…。これは多くのギタリストが経験する現象です。

    「もしかして故障?」と不安になるかもしれませんが、ご安心ください。それは「弦アース」が正常に機能している証拠です。

    この記事では、エレキギターのノイズ対策の要とも言える「弦アース」について、その仕組みからトラブル対処法まで、詳しく解説していきます。

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    【弦アースとは?】

    ●弦アースとは?

    弦アース(げんアース)とは、その名の通り、ギターの「弦」を「アース(接地)」に接続する配線のことです。

    具体的には、ギターの弦、ブリッジ、テールピースといった金属パーツを、ギター内部の電気回路のアース(グラウンド)部分(通常はボリュームポットの裏側など)に導線で接続しています。

    ●弦アースの仕組み:なぜ弦に触れるとノイズが消えるのか?

    この現象を理解するには、まず「ノイズの発生源」と「人間の身体」の関係を知る必要があります。

    1. 人間は「アンテナ」である

    私たちの周りには、電灯、家電、スマホ、Wi-Fiなど、様々な電化製品から発せられる電磁波(ノイズの元)が飛び交っています。
    そして人間の身体は、これらの電磁波を拾ってしまう優秀な「アンテナ」のような役割を果たしてしまいます。

    2. ギターがノイズを拾う

    ギターのピックアップ(弦の振動を電気信号に変えるマイク)も、弦の振動だけでなく、これらのノイズも一緒に拾ってしまいます。

    3. 弦アースの役割:「ノイズの逃げ道」

    ここで弦アースの出番です。

    弦に触れる: プレイヤーがギターの弦(またはブリッジなど)に触れます。

    ●身体とアースが繋がる: 弦は「弦アース」によってギター内部のアースに接続されています。つまり、弦に触れることで、プレイヤーの身体(アンテナ)がギターのアースに接続されます。

    ●ノイズが逃げる: プレイヤーの身体が拾ったノイズは、弦 → 弦アース線 → ギター内部のアース → シールドケーブルのアース → アンプのアースへと流れ、最終的に地面(アース)に逃げていきます。

    ●ポイント: 弦に触れてノイズが消えるのは、「プレイヤー自身が拾っていたノイズ」がアースに逃げるためです。逆に言えば、弦から手を放した時に「ジー」と鳴るのは、多くの場合、正常な状態です。

    ★ポイント★
    たまに弦を触っていない状態でノイズがある事を異常と思う方が居られますが、この状態が普通です。

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    弦アースの配線はどこにある?

    弦アースの線は、通常ギターの目に見えない部分に隠されています。

    ●ストラトキャスタータイプ: ブリッジの裏側(トレモロスプリングを掛けるイナーシャブロック)から、コントロールキャビティ(ボリュームポットなどがある場所)に向かって線が1本伸び、ポットの裏側などにはんだ付けされています。

    ●レスポールタイプ: テールピース(弦を固定するパーツ)のスタッド(ボディに打ち込まれた金具)の穴の底から、コントロールキャビティに向かって線が伸びています。

    ●弦アースのトラブルシューティング

    もし「弦に触れてもノイズが消えない」または「以前より明らかにノイズが大きくなった」場合、弦アースに問題が発生している可能性があります。

    症状1:弦に触れてもノイズが全く変わらない
    最も疑わしいのは「弦アースの断線」です。
    ポットやジャック等に触れてノイズが消える様であれば弦アース線にトラブルが起こっている可能性が高いです。

    ●原因: 弦アースの配線のはんだ付けが取れてしまったか、途中で断線している。長年使用しているギターや、自分でパーツ交換や改造をした際によく起こります。

    確認方法:ギターの裏蓋やピックガードを開け、コントロールキャビティ内部を確認します。

    ブリッジ側から来ているはずの線(通常1本だけ別の場所から来ている線)が、ボリュームポットの裏側などにしっかりはんだ付けされているか確認します。

    取れている場合は、再度しっかりはんだ付けし直す必要があります。

    症状2:弦に触れると「ビリビリ」と感電する

    これは非常に危険な状態です。弦アースの断線ではなく、アンプや電源(コンセント)側のアース(接地)に重大な問題がある可能性が高いです。

    原因:アンプが正しく接地(アース)されていない。

    使用しているコンセントや延長コード、ライブハウスなどの電源設備に問題がある。

    対処法:直ちに使用を中止してください。

    アンプの電源プラグが3ピンの場合は、正しくアースが取れるコンセントに接続する。

    2ピンの場合は、アンプの電源プラグの向きを逆に(180度回転させて)コンセントに挿し直してみる。

    別のコンセントや、別の場所で試してみる。

    問題が解決しない場合は、アンプの修理や電気設備の点検が必要です。

    症状3:ノイズは減るが、完全には消えない
    これは弦アース以外の要因である可能性が高いです。

    原因:導電塗料やシールド不足、ギター内部のノイズ対策(導電塗料やアルミテープ)が不十分。

    ピックアップの種類: シングルコイルピックアップは構造上ノイズを拾いやすい。

    環境ノイズ: 周囲に強いノイズ源(大型ディスプレイ、調光機能付き照明、ネオンサインなど)がある。

    シールドケーブルの劣化。

    ★ポイント★
    コーティング弦の仕様により弦アースが取れない事があります。
    コーティングが厚く、弦の金属部分に手が触れない等が起こり弦に触れてても「ジー」とノイズが消えない場合は弦自体に問題があります。

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    ~まとめ~

    弦アースは、エレキギターのノイズ対策において非常にシンプルかつ重要な役割を担っています。

    弦に触れてノイズが消えるのは正常な証拠。

    弦に触れてもノイズが消えない場合は、弦アースの断線を疑う。

    弦に触れて感電する場合は、アンプや電源環境を直ちに確認する。

    弦アースの仕組みを正しく理解することで、ノイズトラブルにも冷静に対処できるようになります。快適なギターライフのために、ぜひこの知識を役立ててください。


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