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  • プロが語る、電源ケーブルが音質を左右する理由。あなたのサウンドはもっと良くなる。
  • 2025/10/15
  • Category:
  • 「最高のギターとアンプ、こだわりのエフェクターボード。なのに、なぜか音が抜けてこない…」

    あなたがもし音楽制作やライブパフォーマンスに情熱を注ぐアーティストなら、一度はそんな悩みにぶつかったことがあるかもしれません。
    その原因、もしかしたら機材の足元「電源ケーブル」や「電源の質」に問題があるのかもしれません。

    「え、コンセントに挿すただのケーブルでしょ?」

    そう思った方も多いでしょう。
    しかしプロのミュージシャンやレコーディングエンジニアたちがなぜ数万円、時には数十万円もする電源ケーブルに投資するのか?
    そこには、音質を劇的に向上させるための、明確な理由が存在するのです。

    この記事では、見過ごされがちな電源ケーブルが、なぜプロの現場でこれほどまでに重要視されるのか、その科学的な根拠と具体的な効果について、詳しく掘り下げていきます。

    音は電源が決めている

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    電源はオーディオ機器の「血液」。その質がサウンドの全てを決める。

    オーディオ機器はコンセントから供給される交流電源を内部で直流に変換し、それをエネルギー源として音楽信号を増幅しています。
    つまりコンセントから流れてくる電気は、オーディオ機器にとっての「血液」そのもの。
    この血液が不純物だらけだったり流れが滞ったりすれば、当然ながら健康で力強い音は生まれません。

    私たちが家庭で使っている電源は、残念ながら決してクリーンではありません。
    冷蔵庫やエアコン、パソコン、LED照明など、様々な電化製品から発生する高周波ノイズ(EMI/RFIノイズ)が大量に混入しています。

    一般的なオーディオ機器に付属している電源ケーブルは、このノイズに対する防御策がほとんど施されていません。
    ケーブル自体がアンテナのようにノイズを拾い、あなたのギターアンプやオーディオインターフェースに直接流し込んでしまうのです。

    ★ポイント★
    まずは高価な電源ケーブルでなくても「シールド加工がされた電源ケーブル」を使用してみて下さい。
    一般的な電源ケーブルは外部ノイズから内部配線を守る加工がされていない物が使われている事が多い為、まずはシールド加工されたケーブルに交換するだけでもノイズ混入を防ぎ音質の変化を体感できるはずです。

    プロが電源ケーブルにこだわる3つの理由

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    プロが電源ケーブルにこだわる理由は、主に以下の3つのポイントに集約されます。

    1. 徹底したノイズ対策(シールド性能)
    プロ仕様の電源ケーブルは、外部からのノイズを徹底的に排除するため、厳重なシールド(Shield)が施されています。

    ・アルミ箔や銅箔によるシールド: 高周波ノイズを効果的に反射・吸収します。

    ・編組シールド: 外部からの物理的な干渉に強く、広範囲のノイズに効果を発揮します。

    これらの多重シールド構造により、オーディオ信号に有害なノイズの混入を未然に防ぎます。

    【もたらされる効果】

    ・S/N比(信号対雑音比)の向上: 音の背景が静かになり、一音一音の輪郭が際立ちます。

    ・透明感と見通しの良さ: まるで霧が晴れたかのように、クリアで奥行きのあるサウンドステージが広がります。

    ・歪み感の減少: 高音域の耳障りな成分が減少し、滑らかで聴き心地の良いサウンドになります。

    2. 揺るぎない安定した電力供給(導体の質と太さ)

    特にギターアンプやパワーアンプ、パワードスピーカーなどは、パワフルなサウンドを出力するために、瞬間的に大きな電力を必要とします。
    このときケーブルが細かったり、導体の質が悪かったりすると電圧降下が起こり、必要な電力を十分に供給できなくなります。

    プロ仕様のケーブルは、導体に高純度のOFC(無酸素銅)やPCOCC(単結晶高純度無酸素銅)などを採用し、さらに十分な太さ(断面積)を確保しています。
    これにより、導体抵抗を極限まで低減し、機器が求める電力を瞬時に、そして安定して供給することを可能にします。

    【もたらされる効果】

    ・ダイナミックレンジの拡大: 静かな音からパワフルな音までの表現の幅が格段に広がります。

    ・圧倒的なアタック感と瞬発力: ギターのカッティングやドラムのアタックが、より鋭く、スピーディーに再生されます。

    ・豊かで引き締まった低域: ベースラインの輪郭が明確になり、パワフルでありながら濁りのない低音を実現します。

    3. 不要な振動の抑制(制振構造)

    意外に思われるかもしれませんが、振動も音質に悪影響を与える要素の一つです。
    ケーブル自体が床や機材から伝わる微細な振動を拾うとそれが電気信号に悪影響を及ぼし(マイクロフォニックノイズ)、音の濁りの原因となることがあります。

    高品質な電源ケーブルは、ケーブル内部に振動を吸収・抑制するための特殊な素材(制振材)を用いたり、物理的に強固な構造を採用したりすることで、振動による音質劣化を防いでいます。

    【もたらされる効果】

    ・音のフォーカスの向上: 音像が安定し、楽器やボーカルの位置がより明確になります。

    ・微細なニュアンスの再現性: 演奏の細かなディテールや、リバーブの消え際などがリアルに表現されます。

    まずはどこから試すべきか?

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    「重要性は分かったけれど、全てのケーブルを交換するのは大変…」

    そう感じるのは当然です。
    もし最初に一本試すのであれば、システム全体に最も影響を与える「音の心臓部」から始めるのがおすすめです。

    ●ギタリスト/ベーシスト: まずはアンプヘッドの電源ケーブルから。

    ●DTM/レコーディング: オーディオインターフェースやパワードスピーカー(モニター)が最優先です。

    ●PAエンジニア: ミキシングコンソールやパワーアンプのケーブルが音質全体の鍵を握ります。

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    まとめ:最後の1ピースを埋めるために

    電源ケーブルは、オーディオシステムにおける「土台」です。どんなに高価な楽器や機材を揃えても、その土台が脆弱であれば、本来の性能を100%発揮することはできません。

    もちろん、電源ケーブルを交換したからといって、全く別の音になるわけではありません。
    しかし、これまでノイズや電力不足によってマスクされていた、あなたの機材が本来持っているポテンシャルが解放され、サウンドのクオリティが一段も二段も引き上げられることは間違いありません。

    「たかがケーブル、されどケーブル」。

    もしあなたが現状のサウンドに満足していないのなら、その最後の1ピースを埋めるために、足元の電源ケーブルを見直してみてはいかがでしょうか。そこには、まだあなたが知らない、新しい音の世界が広がっているはずです。

    ★ポイント★
    最低限必要な事としてはシールド加工がされた電源ケーブルを使用する、部屋のアース工事を行いアースが機能する様にすればまず基本はOKです。

    電源で音が変わる効果が大きいと分かれば合格です。
    まずはここを対策しないと、どんなに良い機材も100%の性能を発揮させる事は不可能と言えるので結局は高額な機材を導入しても無駄になります。

    この辺りがしっかりできていると、低価格な機材でも音質が良いと分かるはずです。
    無駄な買い物をせず、最低限の資金で音を良くできる事にも繋がるので音を良くする対策として先に行う事をお勧めします。


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