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  • FenderUSA 70年代製プレシジョンベース ネック交換
  • 2018/08/15
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  • DSC_156570年代フェンダーUSA製プレシジョンベースのネック交換組み込みです。元のネックがトラスロッドが限界状態で非常に大きく順反りしており、お客様持込みのネックに交換する事となりました。

    どうしても限界を超えた大きな反りは修復が困難になります。削って修正する範囲が大きいと指板が無くなる・ストレートに削り修正しても大きく削ったネックは強度が下がるので弦の張力が強く掛かるベースではネック強度に不安があり将来同じ様に反ってくる可能性があるのでやはり限界を見極めるラインがあります。

    ネックアイロン等の手段は木材の熱膨張を利用した修復作用なので一時的には直るかもしれませんが膨張で新たな別の反り狂いが出たり時間が経つと元に戻る事があり確実な修正方法ではありません。ヒーター等は運が良ければ直るだろう程度で行った方が良いと思います。自分でもヒーター修正は過去に3回試した事がありますが、3回ともとくに効果が出ず駄目でした。

    また熱を与える事について分かった事があり、ボディのバーナー焼きも何度もやっていた事と新たな経験も多くなり発見したのですが木材に熱を与えると強制乾燥の様な状態になり水分が飛んで高域の乾いた分離の良い成分が良くなると思っていたのですが正確には低音がカットされる傾向かもしれないですね。ローステッドメイプルのギター・ベースも増えてチェックする機会も多くなりましたが、高域の鳴りが良いと言うよりは正確には違ってて自然な低音が出ずふわふわとした低音の雑身が省かれ打ち込みの様な正確さとローカットされた音の影響で分離が良くなっているだけの様にも思うので、ネックがローストですと組み合わせるボディ材やパーツで自然な低音をどれだけ調節するか考える必要がありそうです。ネックもボディもロースト仕様ですと無塗装のギターの様に鳴り暴れがある傾向の様です。

    ネックへパーツ移植とその後は組み込みリペアし完成です。ギターもベースも音質を決める重要な部分はネックですので音質は元より大きく変わっていると思いますがボルトオンである利点としてネックが駄目になれば交換が利く構造上の都合の良さがありますね。木材も端から端まで全ての材の強度が共通ではありませんし湿気や乾燥で動きますから、ネックに関しては将来どう変化していくか材質や環境により交換が出てくる必要があると思っていた方が良いでしょう。物理的に補強材を仕込んだネックは反り難くなり安心が増えますが、補強材の入っていないネックは将来長持ちしない可能性があるので弦を緩める等の神経質な位で使っていくのが丁度良いと思います。

    ありがとうございました♪

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    ~今回のリペアプラン~

    ・セットアップ・・・3000円

    ・ジョイントビス穴空け・・・3000円

    ・ペグ取り付け(ビス穴空け加工のみ)・・・4000円

    ・ナット製作・・・・5000円

    ・フレットすり合わせ・・・8000円

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    ギターリペア工房 Draw a New Sound

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