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  • Musicman Silhouette Special フレット交換&ジャック交換
  • 2023/08/23
  • Category:
  • ミュージックマン製シルエットスペシャルのフレット交換・ジャック交換です。

    フレット減りが凄く何度かすり合わせした個体の様で小さいフレット状態です。
    ジャックにガリがあり、内部をチェックしてみるとPUの高さ調整用のゴムが入ってない&ぐずぐずに硬化しているので新品に交換しました。

    PUが交換されている様で厚みがあるPUによりザグリ底面にPU本体が当たります。高さを下げられない不具合が起きている状態です(PU高が高い)。
    ストラト等でも注意が必要ですが厚みがあるPUは高さを低くできなくなるので、ハイポジションで音がウネる等の症状が出てきます。
    更にPUにパワーがあるとその症状や、音のバランスが取れなくなる状態になるので交換の際は要注意です。

    フレット交換の際、フレットを打った後に指板サイドを削って整えますがグリップ側が尖ってて弾き難い変な形状をしております。
    メーカーの製造個体差もあると思いますがサイド処理の際にグリップ側も一緒に大きく削って形を整えて弾き易くなりました。
    メイプル指板はこちらで塗装ができませんので、メイプル指板のフレット交換時は塗装無し仕上げとなります。問題無ければ作業可能です。

    今回はステンレスフレットに交換です。減りによる耐久性は高くなりますがアタックが強く高域寄りな音色に寄るのでモッサリとした音の楽器に使ってバランスを取ると良いパーツです。
    よくメイプル指板は「張りがあり硬い音」と表現される事が多いですが、木材が硬い事というよりも導管が少ない(ローズ等と比べ)材だから等や「塗装の音が乗っている」事も考えられます。
    リッケンバッカーが分かり易いですが、ローズウッドに塗装すると低音が柔らかくなる為、メイプルは塗装で低音の聴こえ方が馴染んで音の強調具合が高域にある事でそう感じると思います。

    この個体は状態がとても良く、年代を考えても凄く良いです。トラスロッドが100%余っている状態でフレット交換後に弦を張っても全然順反りしない為、こうした個体に限り「弦は張りっぱなしで良い」となります。
    理由はトラスロッドが1Wayですので逆反りしてしまうと調整で直せなくなるので、少しは順反りしてロッドが少しだけ効いて逆反り直しにも余裕がある状態(トラスロッド余りが約8~9割状態が理想的)が望ましいです。
    こうした個体は珍しいのでラッキーな個体と思います。

    メーカーが言ってる「弦は緩めないで良い」や「半周だけ緩めて保管」等はこの様な状態だけを想定して言っています。
    大手ブランドやメーカーが言ってるから全ての楽器がそう当てはまると思っている人が非常に多く、メーカーも詳しく説明しないから多くの方へ誤解が生まれています。
    どちらにしても今は情報の社会なので、調べて出てくる事なので間違って自分に損害が出ても調べて分かる様な事は自己責任の時代です。
    大手の方達も頭は80年代位の知識のままストップしているので、誰から情報を得るかは勉強して見極めた方が良いです。

    フレットを交換し弾き易い状態に仕上げる事ができました。

    ありがとうございました♪


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