FenderUSA ジャズマスターセットアップ | ギターリペア工房DNS-Draw a New Sound-

FenderUSA ジャズマスターセットアップ
2019/12/21
Category：

フェンダーUSA製ジャズマスターのセットアップです。

フェンダー系のネックは日本の気候に合わないのか反り易いモデルが多く、トラスロッドもあまり良く効かないので大きく反ってしまうと正しい調整が困難になる機種もあったりします。

「弦は張りっぱなしで良い」と考える方が多い様なのですが、果たして本当にそうなのでしょうか。
ブログでもYoutubeでもお話しておりますが私は緩めた方が良いと思います。
理由としては状態が悪いギターベースを持ち込む方へ話を聞くと大半が緩めない方だからです。
ギターやベースの製作も行っている身としてはネック内に硬い素材を仕込まない限りは木材のネックは弦の張力に負けて反るのは当然と考えています。
特にベースはその傾向が強いですね。実際に弦を張ったら反る事が分かると思いますが、チューニングしている時点で弦張力に負けているのでずっと張っていれば順反りになっていく事は普通の事でしょう。

フェンダーの十字トラスロッドはドライバーでトルクを掛け難い為、六角ナットに交換するかL字のドライバーを購入して高トルクで回せる様にした方が良いでしょう。
また実際はまだ回せるのに錆等が原因で限界と思っていた位置からまだ余裕があるパターンもあったりしますので一度取り外してグリスを塗ってみる等もオススメです。

大きな順反りが直り見違える程に弾き易くなりました。

また不思議な物で、フェンダーUSA製の年代にもよるのかジャガーやジャズマスターは何故かネックポケットが異常に深く掘られたモデルが2000年代からでもあります。シムが1～2枚では足らず3～5枚も使う必要な事があり、その事からジョイント底面に隙間ができる事があるのですが調整に不備がある訳ではございませんのでご注意下さいませ。NCルーターで製造していると思うのですが明らかに数値に問題がある個体があったりする様です。

ありがとうございました♪