• dsc_1863
  • storia 製作その7
  • 2016/11/04
  • Category:
  • dsc_1860 storiaの製作も最後になりました。

    オールラッカー塗装から上がり、パーツの組み込みです。

    当店オリジナルのスタンダードモデルギターとして、ストラトタイプのモデルサンプルの開発で進められたstoriaもやっと完成です!dsc_1863 Storia

    BODY Alder
    NECK Maple
    GRIP SHAPE U
    FINGERBOARD Ebony , 24frets
    RADIUS 400R
    SCALE 648mm
    NUT 牛骨
    FRET Jescar ♯50078
    INLAY None
    JOINT bolt-on
    TUNER GOTOH
    BRIDGE willkinson
    PICKUPS (Neck) Seymour Duncan APS-1
    (Bridge) Seymour Duncan SH-2
    PARTS COLOR Gold
    CONTROL Master Volume
    Master Tone
    Toggle PU Selector

    dsc_1864ヘッド厚を厚くして製作するのは当店御馴染みの仕様です。

    ストラト等は1・2弦にテンションピンがあり張りのある音で、隣の3弦にいくと急に音が柔らかくなる事から各弦の音質バランスとしては極端な仕様です。昔は太いゲージが主流だった時代には3弦も巻き弦で張力バランスが取れていましたが、ライトゲージが主流になり3弦がプレーン弦となり、そしてテンションピン無しによるテンション不足による音の柔らかさが原因です。なるべく音質バランスを均等にする為に1・2弦にテンションピンを使わない方法としてはH.A.P等のペグがありますが、ロック式ペグは壊れ易いので使うのは躊躇います。通常のペグでも厚みを持たせペグを落とし込む事でナットに対する角度を増やし、平行段でありながら角度付きヘッドの様な効果が得られます。テンションピンも不要になりアーム使用時の安定度も上がり、3弦にもテンションが稼げる事で音の柔らかさも改善され各弦の音質バランスも整います。

    フロントPUにSeymour DuncanのAPS-1をセレクト。耳に痛いハイが少ないバランスの良いシングルコイルで、シングルPUの耳に付く高域の痛さが気になる人にはオススメのPUです。全体的なバランスも良好です。

    リアにはSeymour Duncan SH-2をセレクト。こちらはフロントPUとの音質・音量バランスがあまり大きく離れない様にセレクトしてみました。ダンカン氏本人もお気に入りのPUとの事ですが自分も好きなPUです。シャープな音質でハムバッカー的な太さを控えめに抑えつつ抜けが良い為、シングルコイルとのマッチングにも最適です。普段はフロントに使う事が多いPUですがリアに使っても良いですね。

    エボニー指板でミドルもしっかりと出て音像もタイト、Jescarフレットを使用でクリアで正確なナチュラルトーンを生み出します。スタンダードモデルとの事で当たり障りのない「定番サウンド」の位置付けを狙ってみましたが、将来的に生産に入るスタンダードのプロトタイプ開発としてはかなり良い所をいった事かと思います。この機種が元になるかまたは新たな研究でスタンダードモデルを製作するか、いずれにしろ将来に当店のオリジナルスタンダードギターとして販売するモデルが出てくる架け橋になりました。

    早速、音質や演奏的な評価を頂けるアーティスト様の方々に順々に渡していきますので細かな評価をお願い致します。実際に製作したギター・ベースはクラフトマンのエゴになっていないか、実際に使われるのは現場アーティストですから自分の良いと思う事が使う人に良いと本当に思われるのか、実際に使ってもらって評価を頂き次の作品に活かしています。

    来年の生産ラインが楽しみですね。これにてstoriaの完成です!


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