年別アーカイブ: 2023年



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  • t.m.p テレキャスター PU交換&セットアップ SCHECTER MONSTER TONE Tapped Front Rio Grande VINTAGE TALLBOY TELE BRIDGE

  • 2023/12/29
  • Category:
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    t.m.p製テレキャスターのPU交換&セットアップです。

    かなり有名なブランドで気になっている人も多く居られると思います。
    私も初めて触るので非常にテンションが上がりました。
    中々こうした良い物を分かって買う人も世の中に少ないので、センスが高い人がこうして持ってくる事が仕事をしてて楽しいです。

    t.m.pは昔からかなり深い内容の改造をしており、結構な長い歴史があります。
    ですが本数が少ない事と知る人ぞ知るメーカーだけに目にする機会も非常に少ないでしょう。
    そして手放す人も多くないと思うので中古で売られているなんて見た事もありません。

    昔からローステッド加工をしていたり、フジゲンのサークルフレットの開発者でもある様です。
    ヘッドのペグ位置や角度、楓を張る等の知識は私もt.m.pから学んだ様なものです。
    過去のブログから読んでた人は分かると思いますが私もメイプルの代わりに楓を使用して製作したベースがありますが通常のメイプルより剛性がある様で良さそうです。

    私の中でメーカーとはこうあるものとされる様な事を昔からしており、メーカーは常に良い物を考えお客様に届ける努力をしないといけません。
    多くのメーカーがただの金儲け、ブランド価値を高める努力しかしていない様に見えてしまいます。
    だから正直、ブログ読者なら分かるでしょうけど私が絶賛する様な褒めれる様な楽器はそこまで多くありませんし大体は値段と品質が比例していません。
    「安い物でも充分に使えますよ」って発信はまさに言葉通りです。
    高い金額を払う価値があるメーカーがどの程度世の中にあるのでしょうか?

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    元のPUはノーマルなのか分かりませんが配線がウエスタンエレクトリック製に交換されている様です。

    シェクターのモンスタートーンはパワーがあるが太過ぎない、フロントの音を持ち上げる形となり主張が強くなりました。

    リアはリオグランデのVINTAGE TALLBOY TELE BRIDGEは音がバキバキせず耳に痛くないサウンドに変化しました。テレキャスターのリアは耳の痛い高域が強いですが、リオグランデはローミッドの主張が強いモデルが多い様に思います。それがリアポジションとしては最適な組み合わせに思いました。

    こちらは元のメーカーが不明なのですがt.m.p加工が施された国産メーカーになります。
    フレットはサークルフレットの様にする加工、恐らく弦を1本ずつ計算してナットから適切な位置を割り出して削り直しているものと思います。
    ピッチが綺麗、コードの鳴りが綺麗に鳴らす事ができます。

    ロースト加工ですがこちらは行っているのかされていないのか分かりませんが弦を張ってみての反る具合からネックは柔らかいです。
    弦を張ると順反り具合は大きいです。またトラスロッドにもあまり余裕がありません。
    こちらは中古品購入との事なので元となるメーカーも何年加工製か分かりませんが特別ネック剛性に凄みは感じませんでした。

    ローステッド加工も時が経っての情報や、そうした製品が出回って手に取る機会が増えてきて得られる情報がありますが自分的にはローステッドによる大きな改善は無いと思っています。
    結局は「元の材の質が問題」と思っています。元の材の強度が高ければ反り難い上に弦の張力に負け難くなるので、結局は材の問題と思います。

    近年は誰でも知ってると思いますが植物を育てるのに肥料が使われる位は知っていると思います。
    しかし近年は牛や豚に使う様な成長ホルモン剤の様な物を改良した薬物を植物に投与し無理矢理早く大きくする人工的に育てる方式もあるそうです。
    そうした材は大きいですが中身(質量)が伴っていないので強度不足・安定力不足な材になると思います。
    この辺りは本当か分かりませんが、実際に私が新しい楽器を触って思う事として確実に「昔より強度は低下している事は明白」と自信を持って言えます。
    新しい楽器を買うなら「ネック強度が弱いかもしれないので長持ちしないかもしれない」位の知識は持っておくと良いでしょう。

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    近年はTTフレットのモデルが出てきてますが、音程が正しく鳴らす場合はフレットは真っ直ぐではダメです。位置が異なるので、その正しい位置にするとこの様にぐにゃぐにゃなフレット位置になりますがそれを再現したのがTTフレットです。

    流石にフレットすり合わせだけでTTフレットの様な位置にするには全然位置が足りませんが、単純にサークルフレットに近づける加工なのかもしくはTTフレットの様な形状に近づける様な意識でフレットの山を弦が当たる位置全て変えていると思われます。

    コードの響きが綺麗な事と単音の繋がりがチューニングが合っている様な音で鳴っていきます。
    言ってる事が分かり難いかもしれませんが言葉にするとこの様な表現になってしまいます。
    通常のギターは音程感が悪いんだなと理解できるはずです。

    そろそろいろんな情報が出てきて良くできる仕組みが分かってきているので、メーカーもそれに合う様な努力や製品開発を頑張らないといけません。
    未だにPUのポールピース位置が合わず各弦の音量バランスが悪い事がそのままだったり、人も未だに弦を緩める緩めないとか言ってるレベルなのでとにかくメーカーもプレイヤーのレベルに合わせている様にも思えてしまいます。
    メーカーだけの責任ではなく、プレイヤーも知識を付けて発言していかないとメーカーも向上をサボってしまいます。
    メーカーも「良くした物を作ってもコイツらは分からんだろ?この程度で良いんだよ」ってスタンスの様にも見えますし、多くのプレイヤーも有名なメーカーでしか物を選びませんからプレイヤー側にも問題があると言えます。
    環境を作っているのは消費者にも問題がありますから、ダメな物は買わないとしていたらメーカーも良い物を作らざるを得ない環境になりますからね。
    本当はこうしたt.m.pの様なメーカーが売れるべきです。

    ありがとうございました♪


    〒114-0014 東京都北区田端1-21-3 エーデルワイス101

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  • YAMAHA BB セットアップ

  • 2023/12/28
  • Category:
  • コストパフォーマンスが高いヤマハ製BBのセットアップです。

    初めて知ったのですがヤマハの方で製品レンタルのサービスがあり、月額を払う事でギターやベースをレンタルして使用できるサービスを行っているそうです。

    こちらもレンタル品で使用しているとの事。

    一番購入で気掛かりになるのは「自分の環境で音チェックがしたい」所だと思います。
    購入する所では音が良く聴こえたりする事も多い為、購入した後でじっくりと弾いてみるとそこまで良くなかったパターンも多いと思います。
    レンタルはそうした事を避けれる意味でも良いサービスですね。

    順反りを直し弾き易い状態に仕上げる事ができました。

    ありがとうございました♪


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  • フェンダージャパン テレキャスター ジャックプレート交換&ジャック交換&セットアップ

  • 2023/12/27
  • Category:
  • フェンダージャパン製テレキャスターのジャックプレート交換・ジャック交換・セットアップです。

    ジャックプレートがガタガタな状態、テレキャスターではよくある話ですが簡単に中の金具が取れる状態になっています。
    長く使えばこうなってしまうので基本はネジ止め式に交換した方が良いです。

    ジャックプレートをビス止め式に交換すればこうした不具合を回避できます。

    調整したらトラスロッドが限界状態となりました。

    弾ける状態になりましたがフレットの消耗箇所で音詰まりあり。すり合わせした方が良い状態なので次回にご検討下さいませ。

    ありがとうございました♪


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  • K.yairi Nocturne AN ストラップピン増設

  • 2023/12/26
  • Category:
  • Kヤイリ製ノクターンのストラップピン増設です。

    アコギをエレキギターの様にストラップで持ちたい場合、ボディに穴開け加工を行ってストラップピンを付ける事でボディにストラップを掛けて使用できる様になります。

    ストラップピンの位置は好みですが充分に材に厚みがある所でないといけません。

    例えば側板等の薄い所に穴を空けてもビス山が充分に噛まないので外れ易くなってしまう事と、材が薄いので使用していると自重で割れが起こる可能性があります。
    主に穴開けはネックジョイント付近になるでしょう。

    ありがとうございました♪


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    ギターサムネ
  • 弦高とは?弦高に正解はあるのか?

  • 2023/12/25
  • Category:



  • お客様から一番多く質問される内容かもしれません「弦高について」です。

    これはズバリ「好みで良い」と言えますが、それは全ての調整要素や楽器状態を踏まえた上での好みと言っているので殆どの人はそこに至っておりません。

    具体的に説明できる人も少ないと思うので、今回は弦高について解説します。

    弦高は縄跳びで例えると分かり易い
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    Youtube等の発信でも縄跳びで例えて教えているのを見た事があると思いますが、大体これと同じ作用です。

    誰が縄を持って回すか?も関係ありますが、とりあえず例えとしてキリが良い数値にしますが身長150cmの2人で縄を回せば特に問題無く縄を回せる事でしょう。

    次にしゃがんだ状態で縄を回してみる(これが弦高を下げる例え)。
    回せるかもしれませんが安定せず回せないかもしれませんが、テクニックとして立ってる時の感覚のまま回したら床に縄を叩き付けてしまうので弱い力で回す(ピッキングを弱める)、縄が床に当たり易いのでしゃがんだ分は今の位置から距離を伸ばして縄を元よりも張った状態にして回す(太い弦に交換して張力を高める)等。

    次にほふく前進状態で回す。これは極端な例ですがまず無理でしょう。

    ざっくりな例えですが、これが頭にあればこれからの説明が分かり易いと思います。

    弦高は結局何が正解?

    弦高に正解があるとすれば「弾き易くビビらない状態」と思いますが、そんな簡単に上手くはいきません。
    弾き易さは人それぞれ違う事と、楽器状態にも依存するからです。それに加えてネック強度も関係してきます。

    先程の縄跳びの例で分かったと思いますが位置を下げるという事は縄飛びに対して多少の無理が発生してくると思って下さい。

    それを可能にするには「工夫が必要」になってきます。

    よくある弦高を下げる際の問題パターンとして「ピッキングが強い人」が問題な事が多いです。
    何故にピッキングが強くなるのか?は結構簡単で「生音を基準に考えているから」だったりします。
    家でアンプが鳴らせないから、とアンプに繋がず弾いてる人も多いと思いますがこの状態で耳に音が聞こえる様に弾くには結構ピッキングが強くなる癖が付きます。

    表現方法としてピッキングの強弱なら分かりますが、そうでないただただピッキングが強いだけの人はそれが問題です。
    表現方法が「強のみの人」であり弦がビビり易い人となります。

    ピッキングが強い・でもその癖が変えられない人というのはピッキングが強くてもビビらない弦高にするしかありません。
    先程の縄跳びの例の様に位置を下げたなら下げた事に適応した回し方(弾き方)に自分を変えないといけません。
    その他の解決としてギターベースの場合は太い弦を張って張力を高めると弦の振れが小さくなるのでビビり難くなります。

    厳しい言い方になりますが道具に変化を与えたなら、その変化した状態を考え対応した弾き方に頭を使わないといけません。

    ピッキングに依存している事は分かったけど

    逆にピッキングが弱い人は弦高を下げてもビビりません。
    ピッキングによる弦振動が少ない為、下げても弦振動がフレットにぶつからないからです。
    縄跳びの例なら縄を回す範囲が小さいから床に縄がぶつからないというイメージです。

    つまり元からピッキングが弱い人、または弦高を下げた際にピッキングの力を弱くコントロールできる人は弦高を下げても問題が出ないと言えます。
    もちろん消耗等も含め状態が良いと仮定します。

    次に多いパターンの人として「生音のビビり音を気にし過ぎ」な人も多いです。
    ピッキングの強弱も関係しますがそもそも「アンプに繋げて鳴らす楽器」ですので、生音でビビりが出ていてもアンプからビビり音が出ないまたは気にならないならOKとも判断できますがこの具合は完全に個人主観です。

    またアンプからの音もビビる原因として特にベースに多いのですが「トレブルが強い」事が多くのパターンにあります。
    バンドアンサンブルの中で各楽器が出せる音域というのは思っているよりも狭く、尚且つ出過ぎると他の楽器に迷惑になります。
    ベースは必要無い高域が出ているとビビりが音に出易い上にアンサンブルで必要無い帯域が出ているとなる事が多いです。
    ベースに必要な帯域だけを出す音色の場合、結構モコモコとした音になります。そんな音からはビビり音は殆ど出てきません。
    そしてベースは本体だけでも音域レンジは広いので基本的に高域はカットするのが普通です。
    特に最近のベースではレンジが狭い楽器の方が珍しいです。
    そしてバンド演奏時にビビり音なんて気になりません(もちろんセッティングが適切という事で)。
    なので完全にビビりが出ない状態にするなら単純に結構高めの弦高セッティングになってしまいます。
    ある程度の知識が無いとこの辺りで無駄な苦労をします。

    そして本当の話なので誤魔化さずストレートに言いますが「下手な人・知識が無い人」は弦がビビります。
    正しく弦を押さえられない、何も考えていないのでセッティング状態を考慮したピッキングをしない、ピッキングがおかしい等で楽器がビビるというよりはこの人だからビビると言った方が正しい答えです。
    例えば「私はピッキングが強い、でもそれは変えられない、でも弦高はベタベタに低くしてほしい」とオーダーするなら自分が楽器に合わせた弾き方に変化するか楽器を自分に合わせて調整するかの二択です。

    じゃどうすれば良いんだ!?

    はい、私の嫌いな言葉です。笑

    どうすれば良いんだ?ではなく、毎回同じパターンで返しますが自分で行動して答えを探して下さい。勉強して下さい。

    弦高は好みでありビビり具合の許容範囲も人それぞれなので、いろんな調整を試して弾いて確認して下さい。

    まず1つ言える事は皆様の殆どは「正しいネック反り調整」ができていません。
    その状態でいろんな事を試しても無駄だと思います。
    サドルだけで弦高調整している人がそれに当たる事でしょう。
    適切なネック反りに調整してからサドルで調整しないと無駄です。
    だから楽器屋やリペアショップ等のお店で「正しい状態」にしてもらった所からスタートして試して下さい。
    もちろん全ての専門店で仕上げてもらったら状態が良い状態なのか?はやらせてみないと分かりません。

    好みとは味覚とも似ているので、人それぞれ好き嫌いな食べ物がある様にネック反り具合+弦高の数㎜で様々なパターンが考えられます。
    その中から自分のジャストセッティングを見つけるという事です。




    同じ弦高でも弾き心地が違うのは?

    これは多くの楽器で起こります。

    当然ですがネックの厚みや指板の精度等によって「ギターベースが全て同じ条件でないから」が正しい答えです。
    この辺りも好みに関わってくる要素です。

    もっと細かく言えば正しい調整の他にもナット高が影響してきます。
    ナットの高さが高い場合、0フレット弦高が高くなりますのでローフレットに近くなる程に弾き難くなりサドルで下げた弦高数値が狂ってきます。
    例えばナット高が高いけど12フレットで1.5mmでセッティングしている場合、実際は1.5mmではなく1mm程度(これはナット高による)の状態だったりします。
    もちろんナット高にもよりますがかなり高い状態から切り直すと12フレットで見る弦高が0.5㎜下がる事もあります。

    またフレット状態も関係しますので弦高の数値だけで判断しない方が良いです。
    消耗していたり、古い年代製は基本的に「状態が悪い事が当たり前」です。
    ネックにウネリが出て真っ直ぐにできない事も全然あります。
    あまりに酷い状態だと簡単なリペアで直せない事、大掛かりなリペアを行っても直せない物も出てきます。
    それら状態要素を度外視して現代の新品楽器と同じ様に扱わないで下さい。
    状態が悪くてもその中でマシな状態に仕上げたり、リペアを行って今より状態を良くする事も考えてセッティングしないといけません。

    またFender系にある指板Rがキツい指板Rではチョーキング時に音が詰まり易い要素も出てくるので、単純に押さえ易い弦高にしたけどチョーキングで音詰まりする等も出てきます。こうしたギターでチョーキングも行う事を考えたら弦高を下げる限界が出てくるのは皆が知ってる様な知識でしょう。
    指板Rも弾き易さとチョーキングに影響がある知識が必要です。
    これらを知らない人は例えば指板Rがキツいギターと指板Rが緩いギターが同じ状態と思っていて、このギターは問題無いのに何でこのFenderはチョーキングで音が詰まるんだ?ちゃんと調整できてないんじゃないか?と言う人が出てきます。

    弦高は木材も関係ある?

    木材というよりはネック強度も関係します。

    分かり易いのがネックの剛性が高い物、モジュラス等を弾いたり調整した事があるなら伝わる話ですがカーボンネック等の木材よりも極端に剛性が高いと弦の振動でネックが動きません。
    ネックが動く事で弦の振動を無駄に増幅する働きが発生すると考えられます。
    この辺りも縄跳びの例と同じで縄を回す際に少し勢いと付けるだけで縄を大きく回す事ができますがそれと同じ作用が起こるのでしょう。
    太い弦を張ればビビり難くなるのは単純に張力が強いのでこれらの働きによる阻害を受け難くなる事も影響しているはずです。
    剛性が高いと土台がしっかりとブレ無く固定される事で一定の安定した弦振動を発生させる事ができ、もちろん状態と調整精度は関係しますがその辺りが問題無いならピッキングした分の弦振動しか影響しなくなる事から他の楽器と比べビビり具合が全然異なって良くなります。

    ピッキングで弾いた分の弦振動+ネックの揺らぎによる増幅振動=ビビり具合の大小になると思っています。
    剛性が高いとネック揺らぎの増幅振動が起こらないので結果的に弾いた分の弦振動しか発生せずビビり難くなると考えます。

    これら要素が更に分かり易い確認方法として、張力が強く長いネックのベースが分かり易いです。
    例えば机等にボディをクランプ止め等してボディが動かない状態にして下さい。
    この状態で弦を引っ張ったり、チョーキングしてみて下さい。ネックが動いているのが分かると思います。
    つまりはこの程度の張力でネックが動くという事が目で見て分かる位に動くという事が証明できます。
    当たり前ですけど「ネックベンド」って言葉が昔からある様に、殆どのギター・ベースのネック材強度は手の力でネックを動かせる位の強度しかありませんから弦を緩めて保管は当たり前の事と分かるはずです。

    木材でも補強材を入れたネック等は剛性が高くなるので、木材の強度も関係しますが剛性が高いとビビり難くなるという要素は経験上正しいと判断しています。
    特にベーシストはこの辺りを読んで納得できる方も多いのではないでしょうか?

    弦高は普通が一番

    状態が大丈夫の前提がありますが基本は普通が一番良いです。
    弾き易さと音の良さのバランスが良いからです。

    ギターだと一般的には1.5mmと言われていますがこれはメーカーにより前後します。
    ベースは更に前後し、3mm~2mmの範囲で様々なメーカーがこの範囲で標準と決めている事が多いです。

    特に細かくなる要因として「使う弦の太さが皆違う」ので、弦の太さも考慮したら全て同じに考えない方が良いです。
    やはりこの辺りはベースが分かり易く細い弦は張力が弱いのでビビり易くなります。
    5弦ベースは更に分かり易くて通常の5弦LowB弦の135でも細い弦です。
    ローBを良く鳴らすにはネック強度しか方法が無いので基本は145が太さの最低ラインと思って下さい。
    135弦を張っててビビりや音のモヤモヤ感が気になるなら単純に太い145弦を張って試してみて下さい。解決します。
    この辺りもメーカーが145弦パックを販売しない所が向上心が無い素人だと言っても良いです。

    太い弦を張れば張力が上がりビビり難くなるので、当然ながら太い弦を張ればネックは順反りしますのでセットアップが必要になります。
    太い弦を張った上での弾き心地も変わってくるので弦高にも変更を加える事でしょう。
    意外と弦だけでも影響要素が多いので単純ではありません。

    おわりに

    弦高と簡単に言っても様々な要素があり1つの影響が全体の影響を与える事が知れたと思います。
    物事は単純ではありません。
    そして全ての楽器は同じ状態ではありません。同じ調整方法が通用しない楽器も出てくる事でしょう。
    それに加えて人の好みがある訳ですから、まとめますと楽器状態を考えてセットアップする事とその状態に適した弾き方を自分がする事、そこから好みに合わせて上下させる事です。

    楽器状態とはリペア次第で良くできるでしょう。そこには知識が必要なのでお店で修理してもらって下さい。
    そこから適切なセッティングを行った状態から好み等で調整を追い込んでいく。
    正解はありません。正解を決めるのはあなたです。

    間違ってはいけない事として、これらは「正しい知識があった上で」言える事です。
    昔から発信している事として「新品でもリペアが必要な、状態が悪いまま販売されている」事があります。有名なブランドでも高額でもそうです。
    それを知らない・知ろうとしない素人は「新品=全て状態が良い」と思っている人も多く、状態が悪い楽器なのに新品という理由だけでこちらの話が伝わらず無能扱いされてしまいます。
    新品だろうが中古だろうが関係無く状態を把握しないと正しい判断ができない事と、リペアが必要になる状態・必要無い状態が出てきます。

    「何故に新品なのに状態が悪い物が売られているんだ?」と思う人も多いかもしれませんが、それが現実の現状です。
    メーカーがユーザーをナメている事、買う側が無知なので「有名メーカーだから・高額な物は良い物だから」と洗脳されて物を買ってくれるので頑張る理由が無いからです。
    現在の日本と同じで皆が知識を付けて声をあげないと環境は変わらないのは楽器業界も同じです。
    そして本当に頑張っているメーカーを見極め、そこにお金を落として下さい。
    酷い楽器を売ってる楽器屋に怒りを向けるかもしれませんがあなたにも責任があります。声を上げなかった責任、無知を放置した責任です。
    酷い物を買わなければ良いだけの話です。勉強して良い物だけを選んで買えば良かっただけの話です。
    ダメな状態で売ってるお店からは買わないで下さい。楽器に対して詳しい説明を聞いてできない所からは買わないで下さい。
    皆がそうしてかないと販売側も改善されません。

    無知を卒業して下さい。

    読んで頂きありがとうございました♪


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  • Jackson X Series Concert™ Bass CBXNT DX V ブリッジ加工&セットアップ

  • 2023/12/24
  • Category:
  • ジャクソン製Xシリーズのブリッジ修正&セットアップです。

    びっくりなのですが5弦ベース弦がブリッジの穴を通らない状態です。
    ダダリオ弦だと5弦がブリッジ穴にちゃんと入らない事が分かりました。

    弦によってポールエンド付近が太くなるのは分かりますが、ブリッジの弦が通る穴がどう考えても小さ過ぎてそこが入らない原因です。
    元の穴が小さく約3.8mm穴、こちらを4.5mm穴に拡張しどんな弦でも入る様に加工しました。
    恐らくノーマル状態だとダダリオ以外の他の弦でも同じく入らない物があると思います。
    最後まで弦が入らないと思うので同じ物を持ってる人は弦が入らない際はこうした穴の拡張加工が必要です。

    またサドルの弦が乗る溝が小さく、5弦の鳴りがおかしい状態です。
    サドル溝を5弦に合わせて切る事で低音等が増えちゃんと5弦が鳴るようになりました。

    例えばテーパー弦(ポールエンド部が細くなっている弦)をブリッジが推奨しているのであればそう明記してほしい事と、新品購入の物なのですが最初から通常の弦が張ってあったのでそうした理由が特別このブリッジにある事ではないでしょう。
    ベース弦はギター弦と違い高額な物なので結構大事な要素です。
    買った弦が使えない・使えても無理矢理な状態で使う事になるので問題があるブリッジに思います。

    ありがとうございました♪


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  • strandberg Boden Standard 配線直し&セットアップ JBE pickups

  • 2023/12/22
  • Category:
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    ストランドバーグ製ボーデンスタンダードの配線直し&セットアップです。

    内容はPU交換、セレクターを3Wayへ、コンデンサをオレンジドロップへ交換です。

    PUはJBE製と珍しいモデルです。

    見た目よりも音は意外とローゲインで自然なサウンドです。
    ストランドバーグは現代的なギターなのでノーマルでは音も硬くハイファイ傾向ですが、交換後は音も柔らかで反応が早いサウンドとなりました。
    PUのポールピースがバータイプなのでハイゲインメタル系を想像してしまいそうな見た目ですが、実はマイルドという。

    ありがとうございました♪


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