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  • ギターのサウンドが激変!ピックアップ交換で知るべき基礎知識と実践のハードル
  • 2025/11/10
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  • 「今のギターの音、なんだか物足りない…」 「もっと歪む(ひずむ)ようにしたい」 「ノイズを減らしたい」

    そんな悩みを持つギタリストが一度は考えるのが、ピックアップ(Pickup)の交換です。

    ピックアップは、弦の振動を電気信号に変える「ギターの心臓部」とも言える重要なパーツ。ここを交換することは、ギターのキャラクターを根本から変える、最も効果的なカスタマイズの一つです。

    しかし、いざ交換しようと思っても、「種類が多すぎて選べない」「自分でできるのか不安」という方も多いでしょう。

    この記事では、ピックアップ交換を検討しているあなたへ、交換のメリットから知っておくべき必須知識、そしてDIYの難易度までを徹底解説します。

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    【PU交換の知識】

    1. なぜピックアップを交換するのか? 3つの主なメリット
    そもそも、なぜピックアップを交換するのでしょうか?高価なギターでも、あえて交換するプロは少なくありません。

    ① サウンドの方向性を変える
    これが最大の理由です。「もっと太く甘い音にしたい」「ジャキジャキした鋭い音が欲しい」といった、サウンドの根本的な方向性を変えることができます。

    例: ストラトキャスター(シングルコイル)に、ハムバッカーを載せてレスポールのような太い音を出す。

    ② 出力(パワー)の調整
    ピックアップには「パワー(出力)」があり、これが高い(ハイパワー)ほどアンプを歪ませやすくなります。

    ・ハイパワー(高出力): ハードロックやメタル向き。音が太く、歪みやすい。

    ・ローパワー(低出力): ヴィンテージ系。ピッキングのニュアンスが出やすく、クリーンな音が綺麗。

    ③ ノイズの軽減
    特に「シングルコイル」タイプのピックアップは、「ジー」というノイズ(ハムノイズ)を拾いやすい特性があります。
    これをノイズに強い「ハムバッカー」や「ノイズレス・シングルコイル」に交換することで、演奏環境を劇的に改善できます。

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    【PUの種類】

    2. 交換前に知るべき!ピックアップの種類と特徴
    ピックアップ選びで失敗しないために、最低限知っておきたい3つの分類を解説します。

    ① 構造による分類:「シングルコイル」 vs 「ハムバッカー」

    ●シングルコイル (Single Coil)

    特徴: 1列の磁石(ポールピース)で弦の振動を拾う。

    サウンド: 明るく、シャープでキレのある音。繊細なニュアンスが出やすい。

    代表的なギター: フェンダー社のストラトキャスター、テレキャスターなど。

    弱点: ノイズを拾いやすい。

    ●ハムバッカー (Humbucker)

    特徴: 2つのコイルを逆相に組み合わせ、ノイズ(Hum)を打ち消す(Buck)構造。

    サウンド: 太く、ウォーム(暖かく)でパワフルな音。サステイン(音の伸び)が長い。

    代表的なギター: ギブソン社のレスポール、SGなど。

    弱点: シングルコイルに比べると高音域のキレが失われがち(「音がこもる」と感じることも)。

    ② 動作方式による分類:「パッシブ」 vs 「アクティブ」

    ●パッシブ (Passive)

    特徴: 最も一般的で、電池(バッテリー)を必要としないタイプ。

    メリット: ギター本体の木材の鳴り(個体差)や、ピッキングの強弱を素直に反映する。ナチュラルなサウンド。

    デメリット: 出力が比較的小さく、ノイズの影響を受けやすい。

    ●アクティブ (Active)

    特徴: ピックアップ本体、またはギター内部にプリアンプを内蔵し、電池(9V電池など)で駆動するタイプ。

    メリット: 非常に高出力で、ローノイズ。音がクリアで、エフェクターのノリが良い(特にハイゲインな歪み)。

    デメリット: 電池が必要(電池が切れると音が出ない)。サウンドが均一的で「個性が無い」「冷たい」と感じる人もいる。

    ③ その他の主な種類

    ●P-90 (ソープバー / ドッグイヤー)

    シングルコイルの一種だが、ハムバッカーに近い太く甘い音が出る。両者の中間的なサウンド。

    ●ミニハムバッカー

    ハムバッカーをシングルコイルのサイズに収めたもの(または、その逆のサイズ感のものも)。

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    【PU交換の注意点】

    3. 要注意!交換の「互換性」チェックリスト
    「このピックアップ、かっこいいから買おう!」と決める前に、あなたのギターに物理的に搭載できるかを確認する必要があります。

    ① サイズと形状
    最も重要なチェックポイントです。

    ■シングルコイル → ハムバッカー:そのままでは入りません。ギターのボディを削る「ザグリ(座繰り)」という加工が必要です。これは専門的な技術が必要で、一度削ると元に戻せません。

    (例外:ストラトキャスターの中には、最初からハムバッカーが入るように大きく削られているモデルもあります)

    ★ポイント★
    ストラトキャスターの場合、市販品のピックガード(SSH)を購入しボディのみにザグリを空けて取り付けると料金を安く抑える事ができます。
    ただし社外品ピックガードがビスの位置が合わない可能性もあるので、場合によっては手直しが必要になります。

    ■ハムバッカー → シングルコイル:

    穴が大きすぎるため、隙間を埋めるための「エスカッション(マウントリング)」などが必要になります。

    ★ポイント★
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    エスカッションに付く、シングルコイル用エスカッションが市販されているので交換は楽です。

    ② アクティブ vs パッシブの壁

    「パッシブ」から「アクティブ」に交換する場合、ピックアップ以外のパーツも(ほぼ)全て交換になります。

    必要なもの: 電池を入れるスペース(ボディのザグリ加工が必要な場合も)、アクティブ用のポット(音量・トーン)、ステレオジャック。

    注意: 配線が根本から変わるため、DIYの難易度は非常に高くなります。

    ③ ポット(ポットテンションメーター)の抵抗値

    音量(Vol)やトーン(Tone)のつまみ(ポット)には抵抗値があり、ピックアップの特性に合わせて使い分けるのが一般的です。

    ・シングルコイル: 250kΩ (オーム) を使うことが多い。

    ・ハムバッカー: 500kΩ を使うことが多い。

    ハムバッカーに250kΩを使うと高音域が削られて音がこもりやすく、逆にシングルに500kΩを使うと音がキンキンしすぎる傾向があります。交換するなら、ポットも一緒に交換するのがベストです。

    4. DIY vs プロショップ:交換作業のリアル
    ピックアップ交換は、「はんだ付け」の技術が必須です。

    必要なツール

    ・はんだごて、はんだ

    ・ワイヤーストリッパー(配線の皮膜を剥く)

    ・ドライバー(+/-)

    ・(場合によって)ニッパー、ラジオペンチ

    DIYの難易度:★★★☆☆(中級者向け)

    単純な「同じタイプ(パッシブのシングルから別のパッシブのシングルへ)」の交換であれば、配線図さえ読めれば不可能ではありません。

    しかし、以下のリスクが常につきまといます。

    ●熱のリスク: はんだごての熱を加えすぎて、ピックアップやポットを壊してしまう。

    ●配線の混乱: 元の配線がわからなくなり、音が出なくなる。「アース(GND)に落とす」などの電気的知識も必要。

    ●ノイズの発生: 配線処理が甘いと、交換前よりひどいノイズに悩まされる。

    初心者のためのヒント: 作業を始める前に、必ず元の配線の状態をスマホで何枚も撮影しましょう。どこの線がどこに繋がっているかを記録しておくことが、元に戻すための命綱になります。

    ★ポイント★
    配線の色で判断はダメ。黒がプラスになっている事もありますし白がマイナスになっている事もありますので必ずテスターでピックアップの位相をチェックして取り付けましょう。

    プロ(リペアショップ)に頼むメリット

    ●確実性: 数多くのギターを扱ってきたプロが、確実に作業してくれます。

    ●仕上がりの美しさ: 配線処理(ワイヤリング)が美しく、ノイズ対策も万全です。

    ●アドバイス: あなたの出したい音やギターの特性に合わせ、最適なピックアップや配線方法を提案してくれることも。

    交換工賃はショップによりますが、5,000円~15,000円程度(パーツ代別)が相場です。高価なギターや、配線が複雑な場合(アクティブ化など)は、迷わずプロに任せることを強く推奨します。

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    ~まとめ~

    ピックアップ交換は、あなたのギターを「新しい楽器」として生まれ変わらせる、大きな可能性を秘めたカスタマイズです。

    目的を明確に: 「なぜ」交換したいのか(音色、パワー、ノイズ)をハッキリさせる。

    種類を理解: シングル/ハム、アクティブ/パッシブの違いを知る。

    互換性を確認: 物理的なサイズと、ポットなどの周辺パーツもチェック。

    DIYは慎重に: はんだ付けの技術と電気の基礎知識が必要。不安なら迷わずプロへ。

    自分の出したい音をしっかりリサーチし、正しい知識を持ってピックアップ交換に臨めば、あなたのギターライフはさらに充実するはずです。

    素晴らしいサウンドとの出会いを楽しんでください!


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