月別アーカイブ: 2025年11月

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  • Greco レスポール PU交換&セットアップ seymour duncan SH-2

  • 2025/11/09
  • Category:
  • PXL_20250706_080323736

    グレコ製レスポールのPU交換・セットアップです。

    フロントをセイモアダンカン製SH-2に交換です。

    音が綺麗に鳴る事とフロントが太過ぎないのでブーミー感にならずスッキリとしたサウンドに変化します。
    フロントが太過ぎる事が悩みの人にはお勧めPUです。

    ありがとうございました♪


    Greco Les Paul pickup replacement and setup.

    Front pickup replaced with a Seymour Duncan SH-2.

    This change produces a clean, crisp sound without excessive front end thickness, avoiding a boomy feel for a more defined tone.
    Highly recommended for those troubled by overly thick front end sound.

    Thank you very much! ♪


    〒114-0014 東京都北区田端1-21-3 エーデルワイス101

    ギターリペア工房 Draw a New Sound

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  • Gibson ES-335 配線直し&セットアップ

  • 2025/11/07
  • Category:
  • ギブソン製ES-335の配線直し・セットアップです。

    素人作業で配線されている様子です。
    こうした箱物は気軽に配線を触る事ができないので、素人作業は非常に困る仕様となります。

    フロントだけ音が出る・そのフロントコントロールが何故かリア側にコントロールが配線されている、リアは音出ない状態です。

    パーツを新品に全交換し配線を全てやり直して仕上げました。

    箱物は基本的に簡単にパーツ交換ができないので、後からトラブルが起こらない様に全て新品交換が基本です。
    作業が困難な事から料金も割高になるので、1回で長持ちする様に済ませる様に全交換していた方が良いです。

    音が柔らかく綺麗な響きのする個体でした。
    配線は音に直結する部分ですので、素人作業はあくまで「音が出るレベル」であり「音が良く鳴るレベル」にはなりませんので要注意です。

    ありがとうございました♪


    Wiring repair and setup for a Gibson ES-335.

    It appears the wiring was done by an amateur.
    With solid-body guitars, you can’t easily access the wiring, so amateur work like this creates major problems.

    Only the front pickup produces sound. Strangely, the front pickup controls are wired to the rear pickup controls, leaving the rear pickup silent.

    All parts were replaced with new ones, and the entire wiring was redone.

    With solid-body guitars, part replacement isn’t straightforward, so replacing everything with new parts is standard practice to prevent future issues.
    Because the work is difficult, the cost is higher, so it’s better to replace everything at once to ensure it lasts.

    This was an instrument with a soft, beautiful resonance.
    Wiring directly affects the sound, so amateur work only achieves a “level where sound comes out” and not a “level where it sounds good” – be very careful.

    Thank you very much! ♪


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    PXL_20250714_102740098
  • PRS Custom24 セレクター交換 ロータリースイッチをトグルスイッチに変更 SEYMOUR DUNCAN Mark Holcomb Alpha and Omega Pickup Set

  • 2025/11/06
  • Category:
  • PRS製カスタム24のセレクター交換です。

    お客様のでPU交換し配線ミスしている状態です。

    また付いているロータリースイッチをトグルスイッチに変更し交換します。

    PUはセイモアダンカン製オメガに交換されています。

    音が硬くタイトで形が見え易いサウンドです。歪みには良い音質と思います。

    サドルのビスが錆びて回らない状態だが弦高は整っているので使用する事に問題はありませんが交換した方が良い状態です。

    クリーンは硬めでフロントはブーミーにならない太さとソロ弾きの音抜けが良いです。

    センターは厚みがあるが音抜けが良く扱い易いサウンドで良さげです。

    リアはギラつきがなく聞き易いのでどのポジションもサウンド面では良い印象のPUでした。

    ありがとうございました♪


    Replacing the selector switch on a PRS Custom 24.

    The customer replaced the pickups and made a wiring mistake.

    We will also replace the existing rotary switch with a toggle switch.

    The pickups have been replaced with Seymour Duncan Omegas.

    The sound is hard and tight, with a clear, well-defined tone. I think it sounds good with distortion.

    The saddle screws are rusted and won’t turn, but the string height is set correctly, so it’s usable. However, it’s in a condition where replacement is recommended.

    The clean tone is firm. The front pickup has a thick tone without being boomy, and it has good projection for soloing.

    The middle pickup has a thick tone but also good projection, making it a manageable and pleasant sound.

    The rear pickup has no harshness and is easy on the ears. Overall, it was a pickup with a good impression in terms of sound across all positions.

    Thank you very much! ♪


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    ben-cartwright-dgPZ9CV6CdY-unsplash
  • ギターリスト必見!「弦アース」の謎を徹底解説。ノイズ対策の基本と仕組み

  • 2025/11/05
  • Category:
  • ギターリスト必見!「弦アース」の謎を徹底解説。ノイズ対策の基本と仕組み
    ギターをアンプに繋いだ時、「ジー」というノイズが気になることはありませんか?

    そして、ギターの弦やブリッジ(弦が乗っている金属パーツ)に手を触れると、そのノイズが「スッ」と消える…。これは多くのギタリストが経験する現象です。

    「もしかして故障?」と不安になるかもしれませんが、ご安心ください。それは「弦アース」が正常に機能している証拠です。

    この記事では、エレキギターのノイズ対策の要とも言える「弦アース」について、その仕組みからトラブル対処法まで、詳しく解説していきます。

    viktor-forgacs-nuRL2Wveb6w-unsplash

    【弦アースとは?】

    ●弦アースとは?

    弦アース(げんアース)とは、その名の通り、ギターの「弦」を「アース(接地)」に接続する配線のことです。

    具体的には、ギターの弦、ブリッジ、テールピースといった金属パーツを、ギター内部の電気回路のアース(グラウンド)部分(通常はボリュームポットの裏側など)に導線で接続しています。

    ●弦アースの仕組み:なぜ弦に触れるとノイズが消えるのか?

    この現象を理解するには、まず「ノイズの発生源」と「人間の身体」の関係を知る必要があります。

    1. 人間は「アンテナ」である

    私たちの周りには、電灯、家電、スマホ、Wi-Fiなど、様々な電化製品から発せられる電磁波(ノイズの元)が飛び交っています。
    そして人間の身体は、これらの電磁波を拾ってしまう優秀な「アンテナ」のような役割を果たしてしまいます。

    2. ギターがノイズを拾う

    ギターのピックアップ(弦の振動を電気信号に変えるマイク)も、弦の振動だけでなく、これらのノイズも一緒に拾ってしまいます。

    3. 弦アースの役割:「ノイズの逃げ道」

    ここで弦アースの出番です。

    弦に触れる: プレイヤーがギターの弦(またはブリッジなど)に触れます。

    ●身体とアースが繋がる: 弦は「弦アース」によってギター内部のアースに接続されています。つまり、弦に触れることで、プレイヤーの身体(アンテナ)がギターのアースに接続されます。

    ●ノイズが逃げる: プレイヤーの身体が拾ったノイズは、弦 → 弦アース線 → ギター内部のアース → シールドケーブルのアース → アンプのアースへと流れ、最終的に地面(アース)に逃げていきます。

    ●ポイント: 弦に触れてノイズが消えるのは、「プレイヤー自身が拾っていたノイズ」がアースに逃げるためです。逆に言えば、弦から手を放した時に「ジー」と鳴るのは、多くの場合、正常な状態です。

    ★ポイント★
    たまに弦を触っていない状態でノイズがある事を異常と思う方が居られますが、この状態が普通です。

    senad-palic-3bgcqIiFdRk-unsplash

    弦アースの配線はどこにある?

    弦アースの線は、通常ギターの目に見えない部分に隠されています。

    ●ストラトキャスタータイプ: ブリッジの裏側(トレモロスプリングを掛けるイナーシャブロック)から、コントロールキャビティ(ボリュームポットなどがある場所)に向かって線が1本伸び、ポットの裏側などにはんだ付けされています。

    ●レスポールタイプ: テールピース(弦を固定するパーツ)のスタッド(ボディに打ち込まれた金具)の穴の底から、コントロールキャビティに向かって線が伸びています。

    ●弦アースのトラブルシューティング

    もし「弦に触れてもノイズが消えない」または「以前より明らかにノイズが大きくなった」場合、弦アースに問題が発生している可能性があります。

    症状1:弦に触れてもノイズが全く変わらない
    最も疑わしいのは「弦アースの断線」です。
    ポットやジャック等に触れてノイズが消える様であれば弦アース線にトラブルが起こっている可能性が高いです。

    ●原因: 弦アースの配線のはんだ付けが取れてしまったか、途中で断線している。長年使用しているギターや、自分でパーツ交換や改造をした際によく起こります。

    確認方法:ギターの裏蓋やピックガードを開け、コントロールキャビティ内部を確認します。

    ブリッジ側から来ているはずの線(通常1本だけ別の場所から来ている線)が、ボリュームポットの裏側などにしっかりはんだ付けされているか確認します。

    取れている場合は、再度しっかりはんだ付けし直す必要があります。

    症状2:弦に触れると「ビリビリ」と感電する

    これは非常に危険な状態です。弦アースの断線ではなく、アンプや電源(コンセント)側のアース(接地)に重大な問題がある可能性が高いです。

    原因:アンプが正しく接地(アース)されていない。

    使用しているコンセントや延長コード、ライブハウスなどの電源設備に問題がある。

    対処法:直ちに使用を中止してください。

    アンプの電源プラグが3ピンの場合は、正しくアースが取れるコンセントに接続する。

    2ピンの場合は、アンプの電源プラグの向きを逆に(180度回転させて)コンセントに挿し直してみる。

    別のコンセントや、別の場所で試してみる。

    問題が解決しない場合は、アンプの修理や電気設備の点検が必要です。

    症状3:ノイズは減るが、完全には消えない
    これは弦アース以外の要因である可能性が高いです。

    原因:導電塗料やシールド不足、ギター内部のノイズ対策(導電塗料やアルミテープ)が不十分。

    ピックアップの種類: シングルコイルピックアップは構造上ノイズを拾いやすい。

    環境ノイズ: 周囲に強いノイズ源(大型ディスプレイ、調光機能付き照明、ネオンサインなど)がある。

    シールドケーブルの劣化。

    ★ポイント★
    コーティング弦の仕様により弦アースが取れない事があります。
    コーティングが厚く、弦の金属部分に手が触れない等が起こり弦に触れてても「ジー」とノイズが消えない場合は弦自体に問題があります。

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    ~まとめ~

    弦アースは、エレキギターのノイズ対策において非常にシンプルかつ重要な役割を担っています。

    弦に触れてノイズが消えるのは正常な証拠。

    弦に触れてもノイズが消えない場合は、弦アースの断線を疑う。

    弦に触れて感電する場合は、アンプや電源環境を直ちに確認する。

    弦アースの仕組みを正しく理解することで、ノイズトラブルにも冷静に対処できるようになります。快適なギターライフのために、ぜひこの知識を役立ててください。


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    PXL_20250628_083535517.MP
  • SCHECTER C-6 PLUS オーダーモデル PU交換&セットアップ

  • 2025/11/04
  • Category:
  • シェクター製C-6プラスのPU交換・セットアップです。

    日本製でオーダーモデルとの事です。

    リアPUをセイモアダンカンSH-5に交換です。

    音が良く弾き易いモデルです。

    SH-5はヴィンテージタイプハムバッカーの出力を上げた様なモデルですがモッサリ感は無くクリアなサウンドで使い易いと思います。

    ありがとうございました♪


    Sector C-6 Plus pickup replacement and setup.

    Made in Japan, an order model.

    Rear pickup replaced with a Seymour Duncan SH-5.

    A model with great tone and playability.

    The SH-5 is like a vintage-style humbucker with increased output, but without any muddiness—it delivers a clear sound that’s easy to use.

    Thank you very much! ♪


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    PXL_20250619_083415644
  • Orville レスポール 配線直し&セットアップ Fleor PUセット

  • 2025/11/03
  • Category:
  • PXL_20250618_092226629



    オービル製レスポールの配線直し・セットアップです。

    電装パーツの状態が全て悪い状態でガリも多く、電装全て交換する事となりました。

    またPUを低価格なFLEOR(5500円のフロント・リアPUセット)に交換しました。

    トラスロッドの効きが非常に悪く、回しても殆ど効かない状態です。

    トラスロッドの余り量が多くても実際に回して効きを確認しないと痛い目を見る事となります。
    確かに余り量は多いのですが、効きが悪いので実質ロッドが限界近い状態と変わらなかったです。

    調整でトラスロッド限界状態となりました。

    フロントはギブソン系の太過ぎるブーミーな嫌味を無くした様なバランスが良い太さのサウンドです。
    コード弾きも綺麗にまとまるので扱い易いフロントになります。

    リアは柔らかく、ギラギラしないので使い易いです。2個セットで5500円ならまず凄く良いPUです。

    ありがとうございました♪


    Wiring repair and setup for an Ovation Les Paul.

    All electrical components were in poor condition with significant crackling, necessitating a complete electrical overhaul.

    Additionally, the pickups were replaced with an affordable FLEOR set (front and rear pickups for ¥5,500).

    The truss rod adjustment was extremely ineffective; turning it made almost no difference.

    Even if there’s plenty of truss rod stock left, failing to actually turn it and check its effectiveness can lead to trouble.
    While there was indeed plenty of stock left, the poor adjustment meant it was practically as if the rod was already near its limit.

    Adjustment brought the truss rod to its limit.

    The front pickup has a well-balanced, full-bodied sound that eliminates the overly thick, boomy unpleasantness typical of Gibson-style pickups.
    It also handles chord playing cleanly and cohesively, making it an easy-to-use front pickup.

    The rear pickup is soft and doesn’t sound harsh, making it very usable. For ¥5,500 for a pair, these are absolutely fantastic pickups.

    Thank you very much! ♪


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    guitar-electric-4253690_1920
  • ギターの音激変!?自分でできるブリッジ交換完全ガイド【初心者~中級者向け】

  • 2025/11/02
  • Category:
  • 「最近ギターの音がこもってきた…」 「チューニングがどうも安定しない」 「もっとサステイン(音の伸び)が欲しい!」 「見た目をガラッと変えてみたい!」

    そんな悩みや願望をお持ちのギタリストの皆さん、ブリッジ交換を検討してみてはいかがでしょうか?

    ギターの「ブリッジ」は、弦の振動をボディに伝える非常に重要なパーツ。ここを交換することで、ギターのサウンド、演奏性、チューニングの安定性が劇的に改善される可能性があります。

    「でも、なんだか難しそう…」

    確かに、ギターの改造には専門的な知識や技術が必要な場合もあります。しかし、ブリッジ交換はポイントさえ押さえれば、DIYでも十分可能なカスタマイズの一つです。

    この記事では、ギターのブリッジ交換にチャレンジしてみたい方のために、必要な準備から具体的な手順、そして最も重要な「交換後のセッティング」まで、詳しく解説していきます。

    (免責事項:この記事を参考にした作業により万が一ギターやパーツに損害が生じた場合でも、責任を負いかねます。作業は自己責任で、慎重に行ってください。自信がない場合は、専門のリペアショップに依頼することをおすすめします。)

    guitar-2782039_1920

    【ブリッジ交換のメリット】

    なぜブリッジ交換?期待できる5つの効果

    まずは、ブリッジ交換によってどのような変化が期待できるのかを見てみましょう。

    ~音質の変化~

    ●ブリッジの素材(ブラス、スチール、チタン、アルミなど)や質量によって、音は大きく変わります。
    例えば、質量のあるブリッジはサステインが伸び、引き締まった低音が得られる傾向があります。
    逆に軽量なブリッジは、レスポンスが良く、倍音が豊かなサウンドになることも。

    ●サステイン(音の伸び)の向上:弦振動を効率よくボディに伝える精度の高いブリッジに交換することで、サステインが明らかに向上することがあります。

    ●チューニングの安定性向上:サドル(弦が乗る部分)の溝が滑らかで、可動部(トレモロユニットなど)の工作精度が高いブリッジは、アーミング(アーム操作)後やチョーキング後のチューニングの狂いを最小限に抑えてくれます。

    ●演奏性の向上:弦高調整やオクターブチューニングがしやすい構造のブリッジに交換することで、セッティングが容易になり、結果として弾きやすい状態を維持しやすくなります。

    ●見た目のカスタマイズ:クローム、ゴールド、ブラック、エイジド加工など、ブリッジのルックスを変えるだけで、ギター全体の印象は大きく変わります。

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    【作業準備】

    ~準備するものリスト~

    作業を始める前に、必要な工具やパーツを揃えましょう。

    新しいブリッジ:最重要! 自分のギターに適合する規格(サイズ、ピッチ)のものを必ず確認してください。(詳細は後述)

    ・ドライバー(プラス、マイナス):サドルの調整ネジや、ブリッジの固定ネジ、裏蓋のネジなどに合わせて、複数のサイズがあると安心です。

    ・レンチ(六角レンチ、ボックスレンチなど):スタッド(ブリッジを支える柱)を調整したり、トレモロのスプリングハンガーを調整したりするのに使います。インチ規格とミリ規格があるので注意。

    ・ニッパー: 古い弦を切るために使います。

    ・ストリングワインダー: 弦を効率よく巻くために。あると非常に便利です。

    ・新しい弦: 交換後、必ず新しい弦を張ります。

    ・(場合によっては)はんだごて、はんだ:ストラトキャスタータイプのトレモロブリッジなど、アース線がブリッジブロックに接続されている場合、その付け外しに必要です。

    ・ギタークロス、クリーナー:ブリッジを外したついでに、普段掃除できない部分を綺麗にするために。

    ・作業用マット(柔らかい布など):ギター本体に傷がつかないよう、下に敷きます。ネックピロー(ネックを支える台)があると更に安定します。

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    【規格・仕様を知る】

    ★交換前の最重要チェックポイント:互換性!

    DIYで最も多い失敗が「買ってきたパーツがギターに取り付けられなかった」というケースです。特にブリッジは、ギターによって規格が細かく分かれています。

    購入前に、必ず現在のギターのブリッジの規格を測定・確認してください。全て同じ形・ネジピッチではありません。

    ●スタッド(アンカー)の間隔:ブリッジを支える2本の柱(ネジ)の中心から中心までの距離。

    ●弦間ピッチ:1弦から6弦までの幅、または各弦同士の間隔。

    ●スタッド(アンカー)の直径:ボディに埋まっているアンカー(スタッドを受け止める金具)の太さ。

    ●(ストラトタイプの場合)取り付けネジ穴の間隔:シンクロナイズド・トレモロをボディに固定するネジ穴(6点支持なら6つ、2点支持なら2つ)の間隔。

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    【インチ・ミリ】

    ミリ規格 vs インチ規格:

    日本製やアジア製のギターはミリ規格、USA製のギター(Fender, Gibsonなど)はインチ規格が使われていることが多いです。
    ネジ切りが異なるため互換性がありません。

    自信がない場合は、楽器店で相談するか、メーカーの仕様表を確認しましょう。

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    【作業手順】

    【実践】ブリッジ交換の手順
    ここでは、代表的な2つのタイプを例に手順を解説します。

    A) チューン・オー・マチック(TOM)タイプ(レスポール、SGなどに多い)

    B) シンクロナイズド・トレモロ・タイプ(ストラトキャスターなどに多い)

    STEP 1: 弦を外す

    まずは、全ての弦を緩めてからニッパーで切るか、ペグから外します。ストリングワインダーがあると作業が早いです。

    STEP 2: 古いブリッジの取り外し

    A) チューン・オー・マチック(TOM)タイプ:弦がなくなると、ブリッジ本体とテールピース(弦を固定するパーツ)は、乗っているだけ(または軽くはまっているだけ)なので、簡単に持ち上げて外せます。

    ボディに埋まっているスタッド(柱)も交換する場合:これが一番の難関です。スタッドに合う太さのボルトをねじ込み、テコの原理で引き抜く方法などがありますが、ボディの塗装を傷つけたり、木部を割ったりするリスクが非常に高いです。無理そうだと思ったら、スタッドはそのまま使うか、プロに任せましょう。

    B) シンクロナイズド・トレモロ・タイプ:ギターの裏側にあるバックパネル(スプリングカバー)のネジを外し、パネルを開けます。

    トレモロスプリング(通常3~5本)が、トレモロブロックとスプリングハンガー(ボディにネジ止めされた金具)を繋いでいます。
    このスプリングを全て外します。(手やプライヤーで引っ張って外すと勢いよく外れると危険なので注意、緩めて外しましょう)

    アース線の確認: トレモロブロック(の根本、スプリングハンガー付近)に、黒い線(アース線)がはんだ付けされているはずです。これを、はんだごてで溶かして外します。※火傷に十分注意してください!

    ギターの表側に回り、ブリッジをボディに固定しているネジ(6点支持なら6本、2点支持なら2つ)をドライバーで緩めて外します。

    これでブリッジユニット全体がボディから取り外せます。

    STEP 3: クリーニング
    ブリッジを外すと、普段は弦の下に隠れて掃除できない部分が露出します。この機会に、ギタークロスやクリーナーで指板やボディトップを綺麗に磨き上げましょう。

    STEP 4: 新しいブリッジの取り付け
    基本的には、取り外した逆の手順で取り付けます。

    A) チューン・オー・マチック(TOM)タイプ:

    (スタッドを交換した場合)新しいスタッドをボディに打ち込みます。当て木などをして、ハンマーで少しずつ、絶対に曲がらないよう垂直に打ち込みます。

    新しいブリッジ本体とテールピースをスタッドの上に乗せます。

    注意点: ブリッジ本体には向きがあります。サドル(弦が乗る部分)に弦の太さに合わせた溝が切ってある場合、細い溝が1弦側、太い溝が6弦側に来るようにセットします。(一般的に、サドルの角度調整ネジがピックアップ側(またはネック側)を向くように統一します)

    B) シンクロナイズド・トレモロ・タイプ:新しいブリッジユニットのトレモロブロック(アース線を取り付ける場所)に、STEP 2-3で外したアース線をしっかりとはんだ付けします。接触不良はノイズの元です!

    ブリッジユニットをボディの所定の位置にセットし、固定ネジ(6本または2本)を締めていきます。

    締めすぎ厳禁! 特に6点支持の場合、ネジを締めすぎるとアームが動かなくなります。ブリッジプレートの底面がボディからわずかに浮く程度まで締め、ユニットがスムーズに前後に傾くか確認します。

    裏側に回り、スプリングハンガーとトレモロブロックにスプリングを元通り(または好みの本数)で掛けます。

    STEP 5: 弦を張り、セッティング(最重要!)
    ブリッジは、交換して終わりではありません。ここからの「セッティング」がギターのポテンシャルを引き出す鍵となります。

    弦を張る:新しい弦を張ります。

    チューニング:まずは、レギュラーチューニングに合わせます。トレモロ付きの場合、弦を張るとブリッジが浮き上がってくるので、何度か繰り返します。

    ~(トレモロの場合)フローティング調整~

    シンクロナイズド・トレモロの場合、ブリッジがボディとどの程度浮いているか(フローティング量)を決めます。

    裏蓋のスプリングハンガーを固定しているネジ2本を、ドライバーで締めたり緩めたりして調整します。

    ネジを締める → スプリングの張力が強くなる → ブリッジが下がる(ボディに近づく)

    ネジを緩める → スプリングの張力が弱くなる → ブリッジが上がる(ボディから離れる)

    チューニングすると張力が変わるので、「チューニング → フローティング確認 → スプリング調整 → 再チューニング…」を繰り返し、好みの角度(水平、やや浮き、ベタ付けなど)で安定させます。

    弦高調整:弦とフレットの隙間(弦高)を調整します。低すぎると音がビビり、高すぎると弾きにくくなります。

    TOMタイプ: ブリッジ両端のスタッド(またはサムナット)を回して、ブリッジ全体を上下させます。(必要なら弦を少し緩めてから回します)

    シンクロ・トレモロタイプ: 各サドルに付いている2つの小さなイモネジ(六角レンチで回す)を調整し、1弦ずつ高さを変えます。指板の丸み(R)に合わせて調整するのが理想です。

    オクターブチューニング(オクターブピッチ調整):これがずれていると、ハイポジションで弾いたときに音痴に聞こえます。

    チューナーを使って、各弦の「開放弦の音」と「12フレットを押さえた音(実音)」が、ぴったり1オクターブ違いになるように調整します。

    12フレットの音が高い場合 → サドルをボディエンド側(後ろ)に動かす(弦長を長くする)

    12フレットの音が低い場合 → サドルをネック側(前)に動かす(弦長を短くする)

    TOMタイプもシンクロ・トレモロタイプも、サドルを前後に動かすための調整ネジが付いています。これをドライバーで回して調整します。

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    【注意点】

    ブリッジ交換の主な注意点

    ●規格ミス: 何度も言いますが、これが最大の落とし穴です。購入前に徹底的に確認してください。そのまま付くか付かないか?は要確認。

    ●無理な作業: スタッドが抜けない、ネジが固い、といった場合に無理に力を加えると、ギター本体(木部や塗装)に修復困難なダメージを与えてしまいます。スタッド等の埋めてあるパーツは基本流用しましょう。

    ●アース線処理: (アース線があるタイプの場合)はんだ付けが甘かったり、忘れたりすると、「ジー」という大きなノイズが出続けます。

    ●ネジの締めすぎ: 木ネジは一度穴がバカ(緩く)になると厄介です。適度なトルクで締めましょう。また木ネジの取り付け方も間違えない様に。

    自信がないときは、迷わずプロに任せよう!

    ここまで読んで、「自分には難しそうだ…」と感じた方もいるかもしれません。

    特に、スタッドの打ち替えが必要な場合や、はんだ付けに慣れていない場合、高価なギターを扱う場合は、無理をせず信頼できるリペアショップに依頼するのが賢明です。

    工賃はかかりますが、プロによる確実な作業と、完璧なセッティングが施されたギターは、かけた費用の価値が十分にあるはずです。

    ~まとめ~

    ブリッジ交換は、ギターのサウンド、演奏性、ルックスを大きく向上させる可能性を秘めた、非常に効果的なカスタマイズです。

    パーツ選びの「規格確認」と、交換後の「セッティング」という2つの大きな山がありますが、一つ一つの手順を慎重に行えば、DIYでも十分に可能です。

    愛着のあるギターに自分で手を加え、音が良くなった時の喜びは格別です。ぜひこの記事を参考に、あなたのギターのポテンシャルを最大限に引き出してあげてください!


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