
- ギターフレットの科学:なぜ場所によって音が変わるのか?深く掘り下げてみよう!
- 2025/11/23
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ギタリストなら誰もが知っていることですが、ギターのネック上のフレットを押さえる位置によって、出てくる音の高さ(音程)が変わります。
これはごく当たり前のことですが、「なぜ音が変わるのか?」を科学的に理解すると、ギターの構造や演奏がもっと面白くなります。
この記事では、フレットと音程の関係を、物理学の基礎から掘り下げて解説します。
【フレットの仕組み】
1.音程を決定する基本原理ギターの弦が振動して音が出ますが、その音の高さ(周波数)を決定する主な要因は以下の3つです。
弦の長さ (Length)弦の張力 (Tension)弦の密度と太さ (Mass/Thickness)この中で、フレットを押さえることで直接変化させるのが「弦の長さ」です。
2.フレットの役割:弦の長さを変えることギターを演奏するとき、私たちは特定のフレットを押さえます。
これは、そのフレットとブリッジ(駒)の間で弦が振動する区間を区切ることを意味します。
開放弦とフレットを押さえた音開放弦 (Open String): ナットとブリッジの間、弦の全長が振動します。
フレットを押さえた音: 押さえたフレットとブリッジの間が、新しい振動する弦の長さになります。
音と長さの関係物理学の法則により、振動する弦の長さが短くなると、振動する周波数は高くなり、結果として音は高くなります。
フレットがネックの上の方(ブリッジから遠い方)から下の方(ブリッジに近い方)に進むにつれて、弦の振動長が短くなるため、音程が順番に上がっていくのです。
3.フレット間隔の秘密:均等ではない理由ギターのフレットは、ネック上で等間隔に並んでいるわけではありません。
ナットからブリッジに向かって、フレットの間隔は徐々に狭くなっています。
これこそが、ギターが正確な音程を奏でるための最も重要な設計です。
十二平均律と比率私たちが使っている音楽の音階は「十二平均律」に基づいています。
これは、1オクターブ(同じ音名の低い音から高い音までの間)を12の等しい音程(半音)に分割するシステムです。
このシステムにおいて、半音上がるごとに音の周波数は約1.05946倍になります。逆に言えば、音程を半音上げるには、弦の長さを一定の比率で短くする必要があるのです。
具体的には、あるフレットから次のフレットへ半音上げるために、常に同じ比率(約 1/17.817)だけ残りの弦の長さを短く設計されています。
ポイント: ナットと12フレット(1オクターブ)の距離は、ナットとブリッジの全長(スケール)のちょうど半分になります。
弦の長さが半分になると、周波数は2倍になり、ちょうど1オクターブ上がるため、これは十二平均律の定義と一致します。
4.実践的な音の違い:弾き心地と音色フレットの位置による音程の違いは「科学的な事実」ですが、実際に演奏すると、音程以外にもいくつかの違いを感じることができます。
ネックの場所による音色の変化ネック側(ローフレット): 弦の振動の中心に近い場所で弾くため、暖かく、丸みのある豊かな倍音を含んだ音色になりやすいです。
ブリッジ側(ハイフレット): 弦の振動の中心から遠い場所で弾くため、振動の振幅が小さくなり、硬く、鋭い、サスティン(音の伸び)の短い音色になりやすいです。
フレットの素材や状態フレットの音の違いは、フレットそのものの状態にも影響されます。
フレットの摩耗: 頻繁に押さえるフレット(特にローフレット)が削れてくると、正確な音程からずれたり(音痴になる)、ビビリ(ノイズ)の原因になったりします。
フレットの素材: ニッケルシルバーやステンレスなど、素材の違いによっても、若干のサスティンやアタック感(音の立ち上がり)が変わると言われています。
~まとめ~
ギターのフレットは単なる「印」ではなく、物理学と音楽理論に基づいた精密な装置です。
フレットを押さえることで弦の振動長を正確に分割し、十二平均律に基づいた正確な音程を奏でることができます。
ローフレットとハイフレットで音色やサスティンが変わるのも、振動の物理現象によるものです。
この知識があれば、自分の出す音をより深くコントロールできるようになるでしょう。
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