「全音下げやDrop Cにすると、音がボヤけて何を引き弾いているか分からない…」そんな悩みはありませんか?
実は、ギターをダウンチューニングに適応させるには、弦のゲージ選び以上に大切なポイントがいくつかあります。
今回は、ローエンドをタイトに保ち、ピッチを安定させるための「4つの必須改造ステップ」を徹底解説します。

【大幅に改造する必要有り】
1. ナット交換:すべての安定はここから始まる太い弦を張る際、一番最初に行き詰まるのがナット溝の幅です。
なぜ必要か: 標準のナットに太い弦を無理やり通すと、弦が挟まってチューニングが安定しません。
逆に溝を広げすぎるとビビりの原因になります。
おすすめの素材: グラフテック(Black TUSQ XL)が最適。
自己潤滑性があるため、摩擦が減り、ダウンチューニング特有のピッチの不安定さを解消してくれます。
プロのコツ: ナット溝を削る際は、弦の太さに合わせた専用の「ナットファイル」を使用しましょう。
★ポイント★
ナット交換ではなく溝を切り広げる事でも対処可能。
ただし消耗している場合は交換した方が良いです。
メーカーも細かい作業は苦手な場合が多く、溝も綺麗に切られていない事も多いです。
溝が「V字」になっている事も多く、正しく「U字」に切るには溝の高さが足りない事も出てくる為、元の溝が低い場合は交換です。
2. ブリッジの調整とパーツ換装ダウンチューニングは弦のテンション(張力)が弱くなるため、サドルでの「踏ん張り」が必要です。
裏通し(String-through-body)への変更: もしボルトオンのギターなら、ブリッジを裏通しタイプに変更すると弦の角度が急になり、テンション感を稼げます。
★ポイント★
張力を稼ぐ為に裏通し・テンションバーの増設は意味はありません。
張力を上げるには具体的にスケールを長くするか太い弦を張るしか方法がありません。
ダウンチューニングは下げるチューニングに合わせた太い弦に仕様変更しましょう。
サドルのアップグレード: 弦との接地面が安定するグラフテック製サドルや、質量のあるブラス製ブロックに交換することで、低音のサステインが劇的に向上します。

3. ピックアップの選定:低音を「拾いすぎない」のがコツここが意外な盲点です。
ダウンチューニングでは低域が出すぎるため、あえて「低域がタイトで中高域にエッジがある」ピックアップを選びます。
~おすすめモデル特徴~
●Seymour Duncan SH-6 (Duncan Distortion)高出力でセラミックマグネット採用。
低音が潰れず、ザクザク刻めます。
●Bare Knuckle Aftermath・・・現代的なダウンチューニングの定番。
驚異的な反応の速さとクリアさ。
●EMG 81・・・アクティブの定番。余計なノイズをカットし、コンプレッション感で粒立ちを揃えます。
★ポイント★
ダウンチューニングでハイゲインならパワーのあるPUとクリアなサウンドのPUをセレクトするのがお勧めです。
この辺りは好みもあるのでいろんなPUを付けて試してみましょう。
4. 回路周りの見直し(ポットとコンデンサ)音がこもりがちな場合は、電装系をリフレッシュしましょう。
●500kΩ以上のポットを使用: 高音域をより多く通すために、精度の高いポット(CTS製など)を選びます。
●ハイパス・フィルターの追加: ボリュームを絞った時に低音がダブつくのを防ぐため、小さなコンデンサーをボリュームポットに噛ませるのが有効です。

5. 【重要】セットアップの仕上げ改造が終わったら、以下の数値を目安にセットアップを行います。
●ネックの反り: テンションが弱まる分、少しだけ順反り気味に設定すると弦の振幅を確保でき、ビビりを防げます。
ただし太い弦を張る事により張力を強くする事ができる為、弦高を低くした上でビビりを少なくしたい場合は太い弦の使用は必須です。
●オクターブ調整: 太い弦はサドルをかなり後ろに下げる必要があります。
チューンOマチック等は稼働幅が狭いので要注意です。
Gibson等はブリッジ位置がズレている事があり、元からオクターブ調整位置が端ギリギリの場合があります。
これがダウンチューニングになると足りなくなる場合が出てきます。
※ストラト等でブリッジの可動範囲が足りない場合はサドルのバネをカットする裏技もあります。
●弦高: 普段より「0.2mm〜0.5mm」程度高く設定すると、低音弦を強くピッキングしても芯のある音になります。
この辺りも太い弦を張って張力を高める事で弦高を低く調整する事が可能です。

★弦選びのポイント★
分かり易いのがドロップB。
7弦ギターのダダリオライトゲージは59-10になります。
つまりドロップBなら6弦側は60程度が普通になります。これを基準に考えて下さい。
太い弦は張力落ちが目立ってくる為、例えばドロップAになれば3段上位の張力(66~68辺り)が選択肢に入ってくるでしょう。
この様な感じで計算していきます。もちろん好みはありますがここが上手くいかないとしっかりと鳴らす事ができず、張力が足りないと弦はビビり易くもなる上に弦を押さえた際に音程が上がり易くなります。
これらを防ぐ為にチューニングに合わせた張力・太い弦を張るのはダウンチューニングを弾く上での当たり前の行為です。
まとめ:あなたのギターは「武器」に変わるダウンチューニングの魅力は、地響きのような低音と、それに負けない鋭いアタック感の両立にあります。
ナットで摩擦を消しブリッジでテンションを稼ぎピックアップで音を整理するこの3点を抑えるだけで、あなたのギターは驚くほど化けるはずです。
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