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    ギターサムネ
  • 木材の「ウソ」。所詮はビジネス、情弱用の単語。

  • 2024/02/03
  • Category:




  • 「厳選した良い木材を使用しています!」「希少材を使用しています!」

    そうした単語を沢山目にしてきた事でしょう。

    結論ですが、音質にこれら要素は関係ありません。
    使用したら必ず音が良くなる要素ではありません。

    一応最初は皆様の考えに寄り添って分かり易く洗脳を解いていこうと思いますが、例えば皆様が音が良い物として共通ワードである「ヴィンテージ楽器」がそうした厳選した木材で製造されていたのでしょうか?
    ネック杢は普通に板目も多いですし、現在の製造精度と比べ丁寧か?と言われたらそうでもなく当時にエレキギターベース楽器の音が良くなる木材云々の知識が豊富にある様には思えません。
    機械がそこまで自動化されていないので実質手作業になっているので従業員の個体差もある事でしょう。
    今とは異なる、素材の質が大きく異なるからこそ産まれた知識と思います。

    そもそも「良い音」は非常に曖昧な基準です。
    私が良い音と決めた音が良い音なのか?業界の偉い人が良い音と言ったら良い音なのか?
    そんな基準は一切ありません。あなたがこの楽器は良い音!と決めたら成立します。
    音は料理の味の好みと同じです。

    一応私の音が良い基準として毎回2パターンあると言ってますが、趣味用なら自分が好きな音がする楽器を選べば良いし仕事用(自分以外と音合わせする全ての要素)で使用するなら癖が無く音をコントロールし易い楽器が良い楽器になります。

    では何故にここまで言ってる事が皆違う事と、共通して「ヴィンテージ楽器が良い」「高額で有名な楽器が良い」とされているのか?
    答えは簡単、ビジネスだからです。本気で思って言ってる人は情報に洗脳された人達だからです。

    そして成立する理由もこれら音の良し悪しに基準が無いからこそ、アレコレと突っ込まれてもいくらでも言い訳ができるから破綻する心配が無いのです。

    ~実際に作れば分かる話~

    当然ながら経験値の差は人それぞれです。

    一度でも楽器を製作してみた人、オーダーで楽器を作ってみた人なら分かるでしょう。
    もちろん、たまたま最初の製作した1本で物凄く良い物ができたパターンの人も居る事でしょう。

    あくまでこれら経験に基づく話は私の話ですが、私自身がクラフトマンなのでいろんな形状、いろんな木材を使用しラミネートしてみたり等と製作してみた事があります。

    ギターベースを製作していて経験が溜まってくると、一番先に思った事として「丁寧に作ったからといって必ず良い音になる訳ではない」という事です。
    その次辺りに好奇心で材質を変えて製作してみて「ギターベースの材として珍しい特殊材はそこまで音が良くない物が多い傾向」です。
    そして「普通が一番良いのでは?」に行き着きました。

    これら音を良くする製作要素に私には知らない要素があるとするのでしたら、是非とも話題にあげて私を叩いてほしいです。
    その確証的な根拠がある良い楽器が作れるなら自信を持って「気に入らない場合は全額返金します!」とか「気に入らなかったら作り直します!」と宣言してオーダーの仕事を受け付けて下さい。
    私には無理です。
    実際に完成させるまで、どんな音がするのか未知過ぎます。
    あくまでも経験から来る予測の上でしか製作をスタートできないので、完成させてみて思っていた通りになる事もあれば全然思っていたのと違う音がする楽器になる事も普通にあります。

    私も実際に経験が溜まるまではこうした業界で言われる事を信じていたので、頑張って丁寧に作れば音が良くなる事や良い木材(と言っても根拠や証拠が無い)を使用すれば音が良くなると思い製作を続けていましたが、結果と共にウソじゃないか?と思う様になりました。

    ~音が良い木材の特徴~

    ギターベースは「バランス楽器」だと考えます。

    バランスと言って理解できる人は殆ど居ないと思いますが、硬い所があれば柔らかい所を作って偏りを無くすと言えば伝わるでしょうか?

    ネックは長く使用する意味もあって必ず剛性が必要になります。この辺りは過去のブログ記事やYoutubeで説明しているので勉強して下さい。
    「勉強して下さい」と単語が出てきましたら「過去に詳しく言ってるよ、自分で探して調べて下さい」という意味です。

    ネック剛性が高まるとどうしても音がタイトになる傾向になる為、打ち込みっぽい正確過ぎる音の傾向に寄っていきます。
    理想的な事として補強材を使用せずネック材だけで強度を稼げる事が楽器っぽさのある音が良い傾向になります。
    ただし今はこうした「強度が充分にある材」が物凄く少なく、いや、もう無いんじゃないか?位まで思っています。

    新品でもトラスロッド限界・トラスロッドに余裕が無い物が多い理由は単純でネック材に剛性が無いからです。
    それらを分かっててもメーカーは買った人が泣きを見たとしても関係無く製品を製造して販売しています。

    現代は基本的にネック内への補強材は必須です。
    理由は木材の強度が弱く長持ちする楽器を作れない可能性が高いからです。
    これらを可能性として表現しているのも、実際に木材から切り出してネックに製作してみないと正確には強度を確認できないからです。
    完成後に分かっても遅いので、破棄して作り直すなら良いですけど製作側はそんな事はできません。
    ネックが柔らかい前提でその対策はしておかないといけません。
    安物ならまだ良いですけど、高額な物がたった数年で使い物にならなくなってはダメです。

    ネックはこれら要素から硬い部位になります。
    そのバランスと言っていた要素として「ボディ材は軽く柔らかい物」を選ばないといけません。

    結局「音は好み」で片付けられるので、ここでは私の考えで話を進めますが例えばホワイトアッシュボディに音が良くない物が多い理由がこれに当たる要素です。
    硬いネック+硬く重いボディは楽器全体が良い振動を起こせず、音はタイトで広がりが無いので打ち込みっぽい楽器っぽさを感じない音の傾向になります。
    ベースはまだ弦が太く弦振動がギターよりも大きいのでまだマシかもしれませんが、ギターだと言ってる事が分かり易いと思います。

    これで分かる事としてバスウッドが反対の例で分かり易いでしょう。
    バスウッドはこれら要素の理由から「音が良い材」です。
    しかし安物で音が良く売れてしまうと業界は儲からず困るので、根拠が無いのに昔は「バスウッドは音が悪い、安物に使われるダメな材」としました。
    楽器業界も一般メディアと同じく偉い人が言う事の反対が正しかったりする事も非常に多いです。

    悪いと言われている物が実際は良かったりする例も多いです。
    何故にそうした事が起こるのか?簡単です。ビジネスだからです。
    殆どがそうと思いますが「あなたの為を思ってこの仕事をしています!」って所はかなり少ないです。
    だからそうした少数派のメーカーを勉強して見極め、利用していかないといけません。
    私から見て楽器業界は良い所が儲からず、悪い所が儲かっている様に見えます。

    良い楽器を作りたいなら、あくまで自分の経験から「自信を持ってこうしたら結果的に良い物が作れる可能性が高い要素」としてこうした要素をお勧めします。
    そうすると普通の仕様はかなり理にかなっている事が分かるはずです。

    ここに「特殊材だから」や「高価で希少材だから」の要素は全く関係ありません。
    結果的にこれらバランス要素を考えて使用するなら良いと思いますが、この材を使用したら特別何も努力せずとも音が良くなるとだけは思わないで下さい。

    ~普通の良さ、厳選した木材って何?~

    「メイプルネック+ローズウッド指板+アルダーボディ」の楽器が多い理由は簡単です。
    安い木材で音が良い楽器が作れるからです。

    説明もありましたが、いろんな仕様で作ってみて普通が一番良いと思います。
    灯台下暗しって分かり易い表現です。そこら辺に普通にある仕様が一番良い仕様です。

    厳選した木材とはメーカーが具体的に表記する必要があります。これらが良い木材要素です。
    ・長い期間、放置して保管していた事が分かる木材
    ・長く生きた木材から切り出した木材
    ・放置中に狂いが出てその後に安定した材

    「良い木材が無い」という言葉も過去に発信してますので勉強して下さい。
    長く自然な方法で育った木材はもう世の中にかなり少なくなってきたと思います。
    植物を育てるのに肥料を使う位の知識はあなたでもある知識と思いますが、今は化学物質を使用した強制的に成長を早める様な薬剤が使用される話もあります。
    所詮ネット情報から得られる事ですが、実際に豚や牛に成長ホルモン剤があって使用されている訳で、それに似た物が植物にある訳無いだろ!って言えるだろうか?
    それらで大きく成長した木材は大きさはあっても質量が伴わないので、結果的に現場ではネック強度が弱く新品でもトラスロッド限界・トラスロッドに余裕が無い楽器が年々増加していく傾向です。
    結果を見て物事を考えましょう。
    本当の答えがどうとかは問題ではなくて、何かしら強度が弱くなる理由はどこかにあります。
    業界の商売に悪影響を及ぼす情報はまず出てきません。

    そして木材は一般的な所だと「何十年も育った木から取った材」と表記して売ってません。
    「切り出した後から●年放置した木材」があっても本当なのか証拠がありません。
    「狂いが出た後で製材した木材」と言ってもこれから新たな狂いが出てこないか確証は持てません。

    厳選した木材を本当の事にするのであれば信用できるメーカー、または自分で木材を買って何十年も所持した後で使用する事だけです。

    シーズニングという言葉も結果的に「製造前の準備、狂い出し」です。
    木材は動きます。ずっと動く物もあれば一定の狂いが出た後であまり動かなくなります。

    ずっと動くパターンも簡単で「ネック強度が無いから」です。
    弦の張力で張って放置していると順反りしてくるので弦の張りっぱなしはNG・緩めているとトラスロッドの力で逆反りしていくので緩めるのもNG等、これらはネック強度が弱いから起こるのです。
    強度があるなら、木材の時点で狂いが出て動いたその後に製造したネックは反りが安定する傾向になる事が多いです。
    これらを省くと完成後に大きく狂い動いて困ってしまう可能性が高くなっていきます。
    またこれら要素に関係無く乾燥や湿気で木材は変形する事も覚えておきましょう。

    これで分かったと思いますが「良い物を作ろうとしたら手間と時間が掛かる」です。
    多くのメーカーは現在の結果に基づいて言いますが恐らく本気でやってません。
    やってる所の方が少ないでしょう。
    ただ理解はできます。手間暇を掛けてもそこまで高額で売れないし、見えない所だからウソ付いてもバレないし、そもそも買う側の殆どが素人だから分からんだろうという事です。

    製作過程がブラックボックス化された商品という物を成立させている環境に問題がある、そうでなくそこについて何も言わない思わない消費者が悪いと思います。
    本当の事を公表しないメーカーからは買わない、下手な酷い商品を売るなら不買運動が起こって困る位の環境にならないとメーカーは良い物を作る努力をしませんし買った人が泣きを見ようが自分達の利益が優先されます。
    一人一人がこうした環境を作った責任を感じてほしいです。
    自分の人生が関わっているのに環境に対し無関心で何も思わず考えず行動しない無知が産んだ結果です。
    こうした情報発信で気が付いて考え方を改め、自分の行動に起こして下さい。
    いい加減にそろそろ良い仕事をしている所が儲かる様に環境を直して下さい。

    ~木材製品は今後危険?~

    木材で製造する以上、素材として不安がある物です。
    木材状況がこうなんだから対策するのは当たり前、対策してないなら問題が起きた場合にどうするの?と買う前に確認しないといけません。

    いずれは楽器製造として強度面として木材の使用は難しくなってくるかもしれません。
    まだ未来の話かもしれませんが、現在の現場状況としては全然有り得る話です。
    今は補強材を仕込む等で対策していれば問題無いかもしれないですが、木材の強度が今よりも低下する様なら木材に代わる新素材の使用も考えないといけません。

    そこに至るまで、きっと多くの方が泣きを見る事でしょう。
    買ったばかりの高額な楽器のネックが短期間で限度を超えた反りにより困る事になるでしょう。
    というより今現在でも多いですので、今後はもっと増えるでしょう。
    こうした事も他人の責任にしないで下さい。私は昔から発信しています。勉強して下さい。
    そしてこうした製品を何も疑問に思わず、現状の調査すらせず販売しているメーカーに異議をSNS等で自分から発信し申し立てて下さい。
    そうしないと現状は変わらず、結果的に自分が買う楽器にそれがいずれ当たり泣きを見てもあなたの責任です。
    一人一人が勉強して、環境のダメな事を変えていく努力をしよう。自分だけでなく周りや未来の世代の為にも。
    楽器業界だけでなく国等に対しても同等です。
    無知の人・行動しない人の割合を減らしていかないと環境は良くなりません。

    ありがとうございました♪


    〒114-0014 東京都北区田端1-21-3 エーデルワイス101

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  • 【超マニアック】ギターの音を良くする新たな要素? ”固有振動数”

  • 2020/09/05
  • Category:


  • 「木材で音が変わる」のは事実ですが、それを言うこちら側に具体的な説明ができない事から反対意見が出てきます。

    木材で音が変わると発言すれば「PU等の電気系でしか音は決まらない」や「どのギター弾いても音は一緒」といった発言が出てきます。

    確かに音は変わるんだけど、意外と具体的に何が理由で音が変わるのかクラフトマンもよく分かっていない。
    この木材は「〇〇の音がする。」等と、実際に自分で楽器を製作して体感し、その木材の特徴的な音が鳴る事は事実と確認するのですが何故そうなる?と聞かれれば「そういう音がする木材だから」としか答える事しかできないのです。
    確信と事実はありますが、証拠は自分しか分かりません。そこが問題なのです。

    私が現役ではありませんが現在は大学に通いながらお店を営業している事もあり、授業で知る事ができた「固有振動数」にてギターの新たな可能性に気が付きました。

    もし既にそうした研究や記事を上げている工房や楽器メーカーがおられたら申し訳ありませんが、それっぽい内容が調べても出てこないのでもしかすると楽器業界ではかなり珍しい内容の記事になると思います。

    新たな要素に気が付いて研究し、より良い楽器を世に出してくれるメーカーが増えていけば幸いです。

    固有振動数

    固有振動数とは物体が持つ振動系が自由振動を行う際、その振動系に働く特有の振動、単位はヘルツ(Hz)。

    Wikipediaよりhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BA%E6%9C%89%E6%8C%AF%E5%8B%95

    ↑のページを一度見てほしいのですが、下記に進んでいくと理解ができない計算式が出てきて物凄く意味が分からない内容となるのでざっくりと説明します(笑)

    物体には振動を与えると必ず共振するポイントがあり、ギターやベースで考えれば弦の発生する振動が木材により共鳴が強い木材or弱い木材があると考えて下さい。

    弦から発生する振動を活かすも殺すも木材が持つ固有振動数が関係してくる、といった理屈です。具体的に金属パーツも付いているので木材限りの要素ではありませんが、木材で音が変わる理屈は固有振動数が関係するとして良いでしょう。

    物である以上は物理法則が必ず発生するのですが、今までその物理法則に乗っ取った科学的な楽器の発明を行った話を聞いた事がありません。
    例えば初めてのエレキギター(リッケンバッカーのフライングパン)が発明されたのが1932年、大まかに90年経っている計算ですけど木材の固有振動数は〇Hzとか、メイプルが最も美味しく共振する値は○○Hzとか、ギターやベースのカバーするHz帯域は分かっているのにその帯域の共振に合う木材は○○といった具体的に説明しているメーカーが存在しない様に思います。

    「ホワイトアッシュはベースのボディ材に良い」や「重たい材は太い弦じゃないと鳴らせない」等の言葉は昔からあったりしますが具体的な説明がありません。
    楽器業界はとにかく経験則がメインで説明が出ています。

    当然ギターもベースも細い弦と太い弦が張られているのでその音域は広く、低域から高域まで全体を全て良い音で出せる様にカバーする共振は難しい事でしょう。

    例えば具体的に「〇弦の音を良くしたい」のであれば、その弦のHzは分かる訳で、そのHzに合った最も共鳴が高い木材を使う事で特定の弦の音を良くする事は容易に可能になるでしょう。
    ただし1本の弦だけ音が良くなっても意味が無いのが複数の弦がある楽器なので難しい所なのですが…。
    この弦だけ音は良くなるが逆に音が悪くなる弦もあるはずです。
    ベースで特定の弦だけやたら音量が大きいベースがあったりするのもこの理屈が当てはまると思います。

    私もいろんな木材を使ってギターベースを沢山作ってきましたが、特殊材はそこまで音が良い物では無く、沢山のギターベースを作ってきた結論として普通の材(メイプル・ローズウッド・アルダー等)が一番音が良い事が分かりました。
    結果として一般的に使われる木材が音が良いという事は弦振動と木材が持つ固有振動数とのマッチングが良いと判断して良いのでしょう。
    理論での説明はありませんがいろいろ試して一番良いと思った木材の組み合わせが一般化したのでしょう。
    この辺りは具体的な研究結果として発表はありませんが、クラフトマンが経験則として一般的な木材の組み合わせと化したと思われます。

    今後として木材の固有振動数を研究すれば、ギターの一般的なネックはメイプルですが固有振動数的にギター弦のHz帯域と相性が最も良いのはメイプルではなく実は〇〇が相性良いとか、ベースには○○が良いとか(5弦ベースで未だに安定して良い楽器が少ない理由もこれが原因?)。

    弦の振動の組み合わせに良い素材のセレクトにも貢献できますし、特殊な補強材等を仕込む事で固有振動数を変更し共鳴するポイントを操れるかもしれません。
    実際に補強材を仕込む事で音質は変わります。強度だけでなく音質のコントロールにも貢献できるかもしれません。

    ギターもベースも弾いていると音が良くなる理屈も、木材は生きた細胞の塊なので弦の振動を良くしようと進化する(与えられ続ける弦振動を良くする為に木材自体が固有振動数を進化させていく?)とも言えるのでしょうか。

    これらは理屈としては正しいかもしれません。
    新しい要素を学べました。他の業界から得た知識は、楽器製作に取り入れられるかもしれません。

    長々読んで頂きありがとうございました。

    Fig2905


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    DSC_0368
  • シーズニング

  • 2015/07/07
  • Category:
  • DSC_0368



    木材を使ってギターベースは作られます。

    木材は売りに出される前にシーズニングという作業がされています(楽器用・家具用等で販売先の使用用途により程度が違う様です)。

    木を切り、最初は丸太状態です。水分を取る為に自然乾燥として年単位で放置されます。

    その後で荒く製材。また自然乾燥。

    ここまでに狂いや反りが大きく、使うに困難な木材は除外され、この後で強制乾燥による人工的な乾燥機により乾燥させられ、放置し、大丈夫と判断された木材が出荷されます。

     

    大雑把に書きましたが、作る前に使う木材の準備行程があるのです。これは木材の販売側でやられてるのが一般的なのでこちらからは見えない部分です。現場に行けば見る事もできますけど…。

    木材の持つ水分量に「含水率」とあるのですが、楽器に使う物は含水率を低くしないとダメ!というこだわりもあって木材業者からは楽器用に使う材の手間隙が大変なんだそうです…

    なので家具用に使う木材よりは楽器用にシーズニングした木材は手間隙が掛かる分、少し値が張る様です。

     

    実際にこの行程を得て製造側に届けられる訳ですが、自分達でも行う事があります。

    「木材は狂う・反りが出る」は普通なんです。一度作った状態が一生キープされる事はまず無いです。

    切ったり削ったりすれば狂いや反りが出たりは普通に起こる事なので、作る際は反っても修正できる様に厚みのある材を用意して作ります。これだけシーズニング行程を得た木材でも100%狂いが出ない保証は無く、製造段階に狂いや反りが出てくる物が多くなってきました。「良い木材は出尽くした。」とも言われていて、状態が変わっても修正して作れる様に配慮のある木取りをしないといけません。

     

    良い木材の基準は音が良く狂いや反りの状態変化が極力出ない物だと思っています。

    ギタークラフトに時間が掛かるのは「寝かせる」作業があり、先程に書いた「切ったり削ったりすれば狂いや反りが出る」ので、行程毎に終わったらしばらく放置し状態を安定させる作業があります。特にネックはこの作業が非常に重要になってきます。

    この製造段階で反りや狂いが出て材が安定してしまえば、完成後は狂いが少ない楽器になります。製造時も反りを削って直すにしても反る事を考えて材の大きさを残してあるので問題がありません。



    問題なのはこの反り狂いが完成後に出てしまうのが厄介です。

    それらは使ってるプレイヤーの環境が湿気・乾燥が凄い場合もあるので、製造段階が悪い訳とは単純には言えません。

    どんな環境でも反らない様に、反りに対する対策としてネック内部に補強材を仕込むメーカーも増えてきました。メーカー側としても対策をしてる所はあります。

     

    木材、常に関わってる仕事なのですが難しい物です。

    我々クラフトマンは充分にシーズニングされた材を使い、製造段階も気を使って寝かせ安定させながら作っていきます。

    それでも反ってしまう楽器は多く、4~50万のギターベースを多くリペアをしていても反ってない楽器は殆ど無いので、ある程度はしょうがない事です。もちろん調整で直せる範囲内での話ですが。

     

    木材で作られたギターベースを使っていく以上は木材の性質を理解し付き合っていくしかないです。

    調整が面倒と思う方も居るかもしれませんが、状態が変わったら調整で対応するのが適切な対処法になります。ギターベースも人と同じで大変なんです。手間隙が掛かるけど同じギターベースを長年使っていると「大事にされてるんだなぁ」と愛着を感じます。皆様にもそんなギターベースを長く使っていってほしいです。




    DSC_1259
  • 木材のストック

  • 2015/07/03
  • Category:
  • DSC_2134



    我々ギター工房は必ずと言っていい程、木材のストックがあります。

    製作が無い工房はストックしないかもしれませんが…

    木材=資源とブログで書きましたが、木材=限りがある資源であり、その中での良い物には更に限りがあるので見つけたら買って保管しておくのがギター業界です。

    欲しいと思った時にはもう買えない状況になっていたり、買えるのはまだ良いがその中から良い物があるのか?と、入手はできるけど良い物には出会いが少ないのが現在の木材状況です。

    それは日本国内だからかもしれません。元々海外の木材ですから、海外での入手ルートを使って買った方が一番良いかもしれません。国内でも有名ではないかもしれませんがギター工房御用達な木材の入手ルートがあるので、頼る所は限られますね。

    それ以外は自分の足で海外に仕入れに行くかです。

    DSC_1259

    当店DNSも今後の木材入手ルートとして相談した所、店舗に木材の現物を持ってきて相談に乗ってくれたりしました。キルテッドメイプルも販売してくれますしブラジリアンローズウッドだって稀少材でも何でも供給してくれます。とても有り難い事です。

    お金を払うだけで苦労する事も無く良い杢のキルトが買えるなんて…考えられませんね…。今はどこも良い杢のは「品切れ」ばかりですからね…探して探してやっと買える物です。

    キルテッドメイプルだとPRSの有名な話があり、木材業者が売りに出せばPRSが「ダメな杢のも全て買うから、全てウチに売ってくれ。」となるそうな…

    DSC_1260

    木材=出会いです。そんな事言うと知らない人が見たら気持ち悪い奴が居ると思いますね(笑)

    しかし本当に良い木材は縁みたいな物で、出会ってしまったと言葉にした方が分かり易いです。「良い木材が無い!」と言われる業界ですが本当にそうなので、見つけてしまったら買ってしまわないと次の機会にはもう良い物が残ってなくて買えない!なんて状況はザラです。

    そんな資源を供給してくれる方との出会いや、良い物を作るのに必要な事は人との関わりもあります。何でも自分一人でやれる事なんてありませんね…。良い材を供給してくれる業者、木を育てた人、そして元である自然。恵まれている事に感謝して、今日も良い材を使って私はギタークラフトを頑張っております♪




    DSC_1705
  • 資源

  • 2015/07/02
  • Category:
  • DSC_1705木材は貴重な資源です。

    永遠に取れる材はなく、何も考えず取り続けてしまえば木の成長と伐採の具合が全く合わなくなり、簡単に絶滅するかもしれません。

    木材は限りがある資源です。

    ギターは木材で作られますが、そんな貴重な資源を使って作られています。

     

    ギター業界で「高級木材」と言えば有名な代表としてブラジリアンローズウッドです。

    「いやいやキューバンマホガニーだろ」と言う人も居るかもしれませんが…ギターの事を知ってる人の中で一番有名な高級木材だろうと思い、今日のお話はブラジリアンローズウッドです。

     

    当時を生きていた訳ではありませんので、本等の資料やクラフトマンからの情報での話になってしまいますが60年~70年?代辺りではブラジリアンローズウッドは普通に使われていたごく普通の木材だった様です。安いギターにも使われる全く珍しくもない材だったそうな。今では考えられませんね。

    ある日、ブラジルから輸出規制がかかり、入手が難しくなってから価値が上がったのだそう。木材の価値は「稀少」により成り立つのかもしれません。

    そんな中、時が立ってブラジリアンローズウッドは絶滅するかもしれない所まできてしまいました。ついには「ワシントン条約」という輸出規制の法律により入手が物凄く難しくなってしまった木材になってしまいました。

     

    今あるブラジリアンローズウッドは規制前に残っていた物を取引し使っている様です。

    貴重な木材なので、価格も大きさを考えたら他の材との値打ち差も半端ないです…

     

    不思議とブラジリアンローズウッドが使われているギターベースは良い音がする印象があります。

    これは「ブラジリアンローズウッド指板だよ!」ってプラシーボ効果も含めなのか、多くのブラジリアンローズウッド指板のギターベースを試奏してるとハズレがなく、他のとは違う特別感を感じてしまいます。

    メーカー側も高価で名が知られた材を使って作るので、下手な物は出せない!とより力を入れて作っているのかもしれません。

    理屈より感覚を信じてますので、他と違う音響特性をブラジリアンローズウッドは持ってるのでしょうか。良い印象を感じてしまいます。

    こんな話をしていたら私もブラジリアンローズウッドで作りたくなってきます。個人で入手するのは数も少ないので選ぶ余裕がないのと一枚一枚が高価なのでなかなか手が出せる木材じゃないです。実物を触って確めてからじゃないと買いたくないので、ここは知り合いのクラフトマンの所へ売って下さい!と突撃した方が一番入手しやすいルートかもしれません(笑)

    音が良いから高額なのか、規制がかかり入手困難だからこそ高級ブランド材になって高額になったのか、それは名前の価値より実際に弾いて確めるしかありませんね。

    とりあえず入手から。そこからいきなり大変な訳ですけど…


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