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  • ギターを作ろう!週刊ギタークラフト YouTubeのギター製作お役立ち動画まとめ ボディ製作編
  • 2019/03/22
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  • YouTubeのギタークラフト動画まとめ ボディ製作編

    今回はボディ製作を1枚の材から製作する方法で、特に接着等の作業が無いボディの製作工程です。

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    ネック製作はネック編をご参考下さいませ。

    ネック製作編

    ~1枚板からボディ製作編~

    ボディ材は市販品として用意されています。ネットでも「ギター ボディ材」等で検索すると接着済みで整えられたボディ材が販売されているページが見つかると思います。

    最初は加工済みのボディ材を購入した材を元に製作しましょう。自分で貼り足して2ピースボディを成形する際はプレーナーやハタガネ等の接着作業が必要になります。

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    特に接着作業を必要としない、最初から指定の厚みで接着済みのボディ材を入手すると加工は非常に楽になります。

    トップ材を貼ったりしない様であれば45mm厚のボディで問題ありません。

    薄く作る場合は業者に厚み出しをお願いして薄くした状態で購入するのも手ですが、乗るパーツ(特にブリッジ)によって厚みが必要になる場合がありますので注意しましょう。
    シンクロやフロイドローズはブロックの厚み分、ボディ材の厚みが足りないとバック面からブロックが飛び出してしまいます。

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    接着等で材の状態を変えないのであれば主にザグリを掘っていく作業になります。

    外周の切り出し等はバンドソーが無い等の方法はネック製作編をご覧下さいませ。

    ボディの加工はYouTubeでもお話している通り行程は簡単です。

    基本的にはザグリを掘っていく事になるので、加工技術が必要になる場面は外周加工の加工位で、ザグリを入れていく行程はしっかり把握していれば初めてでも失敗せず行える事と思います。

    スケールさえ分かれば掘る位置や、パーツが分かれば掘る数値が分かるので規定通りにザグリを行っていくだけの作業になります。DSC_3637

    作業の工程としてはピックガードを作るのが先になるのですが、後からでも問題ありません。

    特に仕様が確定しないまま作業が進んでいる場合(どうするか迷っている等)、後から変更するかもしれない部分は後回しにして確定している所から加工する等をしましょう。

    ザグリは冶具を作って掘っても構いませんが、腕に自信があればルーターのフリーハンドで掘ってしまう方が楽です。毎回オリジナルの冶具を作るのは大変なので、いつもコントロールザグリはフリーハンドで掘っています。

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    YouTubeでもお話しておりますがボディ製作はとても簡単です。難しい事は特に無く、仕様を決めていきザグリを掘っていくだけになります。

    行程を確認しながら間違えずに行っていきましょう。

    初めてギターを作る際はミスする事もあると思います。ピックガードのギターは万が一ザグリのミスをしてしまってもピックガードで隠れてしまう部分なのでどうにかなります。
    初めてギターを作る際はピックガードのギターで行うとミスした際にピックガードのデザインを変えてミスした部分を隠してしまう方法もありますので万が一の際は仕様を変更して修正する方法も考えておくと良いかもしれません。

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    コントロールのザグリ形状も基本的に自由です。

    付けたいパーツが付く様に、配線の取り回しやパーツが材に干渉しない様にザグリ形状を決めましょう。勿論ですがピックガードで隠れる範囲でザグリを掘っていきます。

    忘れがちなのはピックガードはビスで固定する物です。固定する部分を忘れてピックガードで隠れるギリギリまでコントロールザグリをザグってしまうとピックガードがビス留めできません!笑

    ピックガードの製作は1枚の板から始まります。

    まず両面テープでボディに固定し、ジョイント部をトリマーにガイドビットでツライチ加工し、そこから外周に合わせて加工していきましょう。

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    ピックガード形状も自由です。自分のオリジナルデザインを作ってみましょう。

    ザグリ類が終わった後はボディ外周をビットで外周のR付け、バックカットやエルボーカットを付けて完成です。

    塗装が薄い場合は先にビス穴等を空けておいても問題ありません。

    またピックガード加工は形に拘ると加工も大変になります。地味にピックガードは製作するのが大変ですので、作業工程を楽したい場合はピックガード無しのモデルがオススメです。

    ~バックカット類の加工~

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    バックカット等の大きな加工の際、削る量が多いのでノコギリ等で切れ目を入れ、ノミで割る事で一気に削る箇所を落とす事が可能です。

    落とした後はカンナで削って整える等で仕上げましょう。

    ピックガード仕様は改良が自由

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    このモデル自体は途中までずっと仕様が決まらないまま製作が進んでいました。

    途中から「P-90も使いたいな。」と思い、でも「ハムバッカーが付いたモデルにも作りたいし。」とか。

    最初は3シングルで作業が進んでいましたが、結果として悩んでしまって決まらないので後から全てのPUが乗る様に加工し直してしまいました。

    ピックガード仕様のギターは自由度が高いです。後からのパーツ変更にも柔軟に対応ができますので、PUのレイアウトに迷っていたらピックガードのギターを製作するのがお勧めです。後から仕様変更に柔軟に対応ができます。

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    結果、全てのPUが使える様にザグリを空け直しました。

    後から仕様を変えたい場合はピックガードを作ってしまいP-90が3つ、HSHのピックガードを作っておいて用途によりピックガードを交換して3パターンが使えるギターにしました。

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    ピックガードもP-90モデル、ハムバッカーモデルを作って計3種類の仕様にチェンジできるモデルにしました。
    新たに2枚もピックガードを作るのは地味に大変ですが、1本のギターで様々な音色が作れる仕様になるのもまた魅力的になります。

    またギター製作ではありませんが、他と違うカラーのギターが欲しいだけ等は塗装前の状態で加工済み状態で販売されたボディも販売されています。例えばテレキャスターを使っていてボディだけを他と違うギターにしたい場合は加工済みボディを購入してカスタムするのもオススメです。
    これらを購入し、自分好みのカラーに塗装して組み込む事も手軽に行えるギタークラフトの一つです。

    またこれらボディを元にザグリを掘って通常は付けられないパーツを付ける等、上記である方法の様にピックガードをオリジナルで作って取り付ける等してカスタムする事も面白いですよ。

    一から作る事にはなりませんが、手軽に行える選択肢としてこうした方法もある事を覚えておくと良いでしょう。

    バーナー焼き

    今回のギターはバーナーで焼いたモデルです。

    アッシュ系の性質として、木材の導管が燃えやすい性質があります。火を当てると綺麗に導管だけが燃えてくれます。

    バーナー焼きのコツは動画を参考下さいませ。

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    意味があるかは分かりませんがザグリ内も焼いてみました。音が普通に焼くより良くなったかは完成後には分かりませんでした。笑

    バーナーで焼くと内容としては強制乾燥と同じ効果が得られると思います。

    水分が飛ぶと思いますので表面はカサカサになり、材を叩いた音も響きが良くなります。

    ~塗装~

    DSC_3841バーナー焼きのナチュラル仕様はシーラーに薄いトップコートで結構良い質感になりますのでお試しあれ。

    次回の記事、ラミネートボディ製作編で塗装の細かな詳細を書いていきたいと思います。

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    塗装後は組み込みです。

    使うピックガードは結局、最初に決めた3シングルになりました。

    予めボディには全てのPUが取り付けできる様にザグリを加工していますので、使ってみて仕様を変えたくなった場合はピックガードを交換するだけでP-90やハムバッカーのギターに仕様変更ができます。

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    完成です。この瞬間が一番嬉しいですよね。

    YouTube動画でもお話していますがボディだけを作る場合は簡単なので、最初は市販品ネックを用いてボディを作ってみるのもオススメです。

    モチベーションが上がると思いますので、難易度の高いネックは2本目にチャレンジしてみても良いかもしれません。

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    作ったばかりのギターはあまり良い鳴り方をしません。
    最初は時間を掛けて弾いていると音がすぐ分かる位に良くなっていきます。
    エイジングの様な感覚に近いと思いますが、その感覚を感じると思います。

    科学的根拠はありませんが実感はしています。「弾けば音が良くなる。」は本当です。ギターを作った人は分かるはずです。

    製作したばかりの音と、弾き続けて1ヵ月も経った音は全然違います。ギタークラフトはその体感もしてほしいです。

    読んで頂きありがとうございました♪

    ギタークラフトの参考になれば幸いです。

    ~ギタークラフト関連記事~

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    これからもYouTubeでギタークラフトに役立つ動画の発信、ギターに役立つ話を発信していきますので宜しくお願いします。


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