• IMG20230311172933
  • Taylor 714CE セットアップ
  • 2023/04/17
  • Category:

  • テイラー製714CEのセットアップです。

    順反りして弦高が高い状態です。

    テイラーは「弦を緩めないで良い」とされていますがメーカーもどこまで本気なのか分かりませんがあくまでアメリカ環境でのチェックであって、日本の環境には木材の状態維持に向いていないと思います。

    弦を張りっぱなしにしていればこうして順反りしますので、長年使っていればいずれトップ浮きで弦高も上がっていくと思います。

    テイラーを否定する訳ではございませんが製作側としての意見として具体的な理由、物理的に弦張力に耐えられるネック強度・弦張力に耐えられるボディトップ構造・環境変化に左右されない物質で製作をしていないと私だったら自信を持って安心して「緩めないで良い」と公表はできません。

    何故なら使う側の人達の条件が全て同じではないからです。

    これらは私からの意見ですが、弦を張りっぱなしで良いとするのであれば張りっぱなしから起こるトラブルが起きた際はメーカーや代理店が無料で保証してくれるのであれば気にせず弦を張りっぱなしで使って良い事と思います。

    細かい話をすると楽器を所持する人の環境がそれぞれ違う(乾燥が凄い人・湿度が高い所に住んでいる人も居る)、チューニングも全員同じで使っているとは限らない、張る弦も同じでは無く太い弦を張る人も居る、使用時間・弾く時間の差も異なる、頻繁に部屋から外(練習・Live等)へ行き来したり常に保管環境が変化する、等。

    こうした理由に耐えるには変化に安定した材・強度が必要になってきます。
    これらの要素はテイラーに限らず全てのメーカーに言える事です。

    誤解してほしくない事として否定しているのではなく「張りっぱなしで良い」という発言がどの様な理由から来ているのかを教えてほしいだけなのです。
    テイラーとしては弦を緩める・緩めないは状態変化に関係無く湿度管理の問題と公表はしていますが、それ以外の根拠は調べても出てこないので、かなり気になる点です。

    湿度管理となってしまうと殆どの人には完璧に行う事は無理でしょう。
    木材が変形する際は力が掛かっている所に持っていかれ易いので、張りっぱなしにしていると木材が動いた際に順反り方向へ・ボディは弦の張力でトップ浮きに持っていかれ易いです。
    確かに湿度管理がしっかりとなされ木材が乾燥・湿度で動く要素が皆無であれば変形が起きないので残るは材の強度だけの問題になるかもしれませんが、一般人に湿度管理は難しいので「木材は動く前提」で考えて保管していた方が良いと思います。
    ましては新しい年代のギター程、今までの木材と比べ強度が無い様に思うので湿度管理ではなく弦張力に耐えられる強度が無い事から順反りしていくパターンも充分に考えられます。

    一応はこうした意見を出す事に辺り、こちらの根拠として約10年もリペアショップを経営してて多くの状態が悪い楽器を持ち込む方に共通している事は「弦を張りっぱなしにしている人」である事から来ています。
    緩めている人はそこまで悪い状態になる事が少なく、トラスロッドがかなり効いてる状態で弦を緩めていると逆反りしてロッドを緩める事になり結果としてトラスロッドの余裕が復活できたりする人もそれなりの数で居ますので、緩める・緩めないのデメリット割合とするなら緩めてた方が被害は少ない事と判断しています。
    現状はトラスロッドに余裕が少ない物の方が圧倒的に多いので、逆反りさせてロッドの余りを復活させないと将来で困る事と思います。
    緩めないで良いのはトラスロッドが100%に近く、逆反りしたら困る状態に限りになりますがそんな状態が良い楽器は世の中に殆どありません。

    調整後は弾き易く音が繊細で煌びやか、コードが綺麗に鳴る様になりました。

    テイラーはネック強度も他のアコギと比べ高く感じ、トラスロッドも非常に良く効くので精度が高い事から製作にも自信がある事と思います。
    この辺りは調整で触ってみると他メーカーと全然違い安心して使える構造をしている事は確かなので、もっと細かい所をメーカーは公表した方がより購入するユーザーが増えて良い事と思います。

    私としてもアコギを購入するならテイラーは安心してお勧めできます。

    アコギでもしても音質が良く、弦高も低めでかなり弾き易い構造の物が多いので他のアコギメーカーと比べ物にならない弾き易さと音質の良さです。
    ネック強度もありトラスロッドも良く効く事から長く使っていき易いという、アコギメーカーとしてもお勧めできます。

    テイラーもブログにはまだまだ本数が少ないので、これからも触っていくテイラーを元にこちらの情報が多くなればいずれ時が経てば詳しい詳細が出せる事と思います。

    ありがとうございました♪


    〒114-0014 東京都北区田端1-21-3 エーデルワイス101

    ギターリペア工房 Draw a New Sound

    東京都 山手線 田端から徒歩2分 どこよりも早いリペア早期仕上げ対応可能のリーズナブル料金&丁寧な作業のギターリペアショップです♪

    ●ホームページ Draw a New Sound

    ●YouTubeではブログでは語られない裏話からギターの作り方まで掲載中! 
    マイチャンネル YouTubeチャンネル

    ●ツイッター DNS_Guitar