カテゴリー別アーカイブ: 楽器の詳しい知識・学問

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  • お茶の水楽器祭り 3日目

  • 2015/08/10
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    お茶の水ソラシティのイベント、お茶の水楽器祭り3日目も参加しました♪

    Musicmanのギタークリニックも珍しいと思い見てました。

    隣にリペア常連のお客様も見に来てました♪毎回ありがとうございます♪

    MusicmanギタークリニックではTatsuoさんがマジェスティを使ってのデモ演奏からギター本体の機能説明をされました。

    音色切り替えが1本で多くでき、多彩な音色を使いこなして弾くTatsuoさんのプレイは凄かったです♪

    これがプロなのかぁ…と、世の中使えない音色等無い!腕次第だ!と言ってるかの様なプレイでした。エフェクターも見たらこんなに多くのスイッチっ…

    自分は元々ベーシストなので、ギタリストの足元は凄いなぁと毎回思います。

    DSC_2549次はSugiブースにてネック整形講義イベントがありました♪

    Musicmanギタークリニックを終わってすぐのイベントだったので、既に周りは人で埋まってて前で見れませんでしたが、周りを見たらギタークラフト仲間が多数(笑)

    なので気の使い合いでお互い見易い様にしたり。仲間の連携が取れて問題無く後ろからでも見れました♪ありがとうございます。後で動画見せて下さいね(笑)

    こうしたイベントは他のメーカーがやってる整形法が見れる貴重なイベントでもあります。

    学校で習う事はあくまで基本、そのままの方法でやってても良いと思いますが、卒業しお店を構え、最低限の機材しか無い状態で作るのは今までのやり方が異なってきます。

    機械が無いので効率を考え、更に良く作る為に応用を考える様になります。

    そうした方法の中で良い方法と思ってやってても確かめる術がありませんでした。

    今回ネック整形を見ていると「これ、自分と同じ方法やってる!」と確認ができた事が数ヶ所あり見に来て良かったです。また個人的に気軽に話ができる場でもあったので、凄い良いイベントだなぁと思いました。

    終わった後はクラフト仲間達とお話タイム。中には木材を販売してくれる永田さんも居て久し振りに会って話をしたり。今後ともお世話になりますm(__)m

    こうしたイベントは本当にいろいろな出会いがありますね♪

    楽しい2日間でした♪もっとこうしたイベントが多くやってほしいですね♪

    クラフト仲間の皆様お疲れ様でした!

    イベント主催のクロサワ楽器さんにありがとうございました!


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  • お茶の水楽器祭り 2日目

  • 2015/08/10
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    お茶の水ソラシティのイベントに行きました♪

    1日目は都合悪く行けなかったので、2日目と3日目に参加です♪

    いきなりドデカなテレキャスターが(笑)

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    天井に届きそうでした(笑)

    楽器祭りはここの特別価格で売られてるセールだけでなくクラフトをする人も必見なイベントもあります。

    入場も無料なので、こうしたイベントは積極的に行った方が良いですよ♪

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    学生時代にも目の前でやったのを見たのですが、今見たらまた違う発見ができるかも?とPRSの塗装講義を見ました。

    PRSはボディトップのカーリー&キルトメイプルに色を染み込ませる「生地着色」をしていて、そのやり方を見せてくれるイベントでした♪

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    今回はドラゴンフレイム…みたいな名前の柄を生地着色で仕上げてました。

    カーリーの場合は硬い柔らかい杢が交互に出ており、それに色を付けると柔らかい所は染み込み易く暗い色になるのでこの様な模様になります。なので強度的にトラ杢ネックは暴れるってよく聞く話ですが正しいとは思います。

    生地着色は色が変わる境目をどう自然にするか?と最も時間を掛けていた部分でした。簡単そうに見えて難しいでしょう。いろいろ学べました!

    この後はギタークラフト仲間に会って話をしたり、仲間達が材を欲しがっていたので工房に行って材を販売したり。

    こうしたイベントがあるからこそ、クラフトマン達の交流の場になっているのも嬉しいです。

    主催のクロサワ楽器さんに感謝です。ありがとうございます!


    vhviyu
  • 弦は緩める?緩めない?

  • 2015/08/06
  • Category:




  • 質問される内容に多く寄せられるのが「弦は弾き終わったら緩めた方が良い?」との内容です。

    昔から「緩めた方が良い」と言う人も居れば「緩めない方が良い」と言う人まで、その答えは何?と疑問に思っている人も多いと思います。

    そして未だにハッキリと「これが正しい!」と言いきれる人も現れません。とても不思議に思います。

    そうした内容をYoutubeにてお話しております。ブログを読みつつYoutube動画のお話を聞きながら読まれると非常に理解が深まる内容と思いますので最後までご視聴を宜しくお願いします。





    ネックは構造上、どうしても強度が安定しておりません。

    ネット情報も昔からいい加減な情報が未だに信じられて広まっており間違った知識が多く蔓延しております。

    「ネックは弦を張った事を想定してバランスが取れる様に製造されている。」等、本当にギタークラフトマンが言った言葉なのでしょうか…。

    物理的に問題になる箇所、それに伴う対策等はYoutube動画にてお話しております。

    弦の力はとても強く、とてつもない力が薄いネックに掛かります。

    木材は端から端まで「同じ強度ではありません」。

    そんな素材に強い弦張力を掛けたら、しかも弦は全て太さが違い張力が違う、これが綺麗に反ると考える事がおかしい事と分かるでしょう。





    トラスロッドが限界に近い状態になっている事が多くあるパターンです。

    余裕が無い状態なので緩めた方が良いパターン・ネック剛性が高く弦の張力で全く反りが変わらないのであれば張りっぱなしでも良いと考えるパターンとネック状態により考え方が変わっていきます。





    音質に大事な部分はネックです。

    ネックがダメになり、新しいネックに交換すると音質が大きく変わります。

    そんな大事なネックをマメな手間暇を掛けて長い間使っていきましょう。

    ギター=ネックが本体です。

    だから大事に反らない様に使っていかないといけません。





    これは人によって様々な意見があり、答えがハッキリと出ておらず「どっちが正しいんだ!?」と、分からない部分ですよね…。

    緩めるって人は「弦の張力が常にネックに与えられると反ってしまうから」等。

    緩めないって人は「ネックは弦を張った状態で釣り合いが取れてるから」等。

     

    これに関しては「正解がない」事なんです。理由は「ギター本体の状態によりどっちも正しくなる」事です。

    トラスロッドの余り量が100%近くなら逆反りすると困るので張りっぱなしで良いし、しかしそんな状態が良い楽器は殆ど無いのが現状で、殆どの楽器は順反りしてトラスロッドの余り量が少ないので「緩めないとダメ」に該当する物が多い。

    自分の根拠としてはこれだけ数多くのリペアを行い、お客様と対面でお話をしながら引き受けている事もありお客様が今までどの様に使い続けてこの様な状態になったのか?と多くのデータがあった上でのお話になります。





    自分は緩める派です。緩めないとダメだと思います。

    これはリペアを仕事にしていての経験を元に思っている事なのですが、ネックの順反りが大きい・ハイ起きしてる・ネジれてる楽器を持ち込む方は聞いてみると殆どの方が弦を弾き終わった後は緩めていないとの事でした。

    張りっぱなしで常に張力が掛かってる事によりネックが順反るケースが多いと判断しています。

    そもそもネックは強い張力を掛ける構造なのに対して、特別な加工をしている訳ではありません。

    ネック内に補強材を入れているメーカーも全体的には少数です。張力に負けて反るのはハッキリ言ったら「当たり前」の事です。

    弦張力、この内容を書く際に具体的な弦のゲージの正確な弦テンションって何kg?と調べるキッカケができました。

    調べるとダダリオがバランステンション弦について公表してました。

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    そのままスクリーンショットですが…

    ただこれはバランステンション弦のデータなので、通常の弦やメーカー毎にゲージが異なるのでテンション(kg)が異なります。参考程度に。通常の弦は各弦でkgにバラツキが出る様ですが、普通の弦の正確な表が見つけられず…

    通常の10-46は45kg前後、ベースの表はバランステンション弦50-120でミディアムゲージとなっていて、太さが違うので通常の45-105とどれ程変わるのかは不明です…。とりあえず80~90kgといった所でしょうか。これだけの力が細いネックにずっと掛かっていると考えたら…反るのも当然には思います。

    ですが実際に弦を張りっぱなしで大丈夫な物も中には存在します。なので緩めなくて良いって言う人はそのギターを所持してると思います。
    実際に常連のお客様が定期的にメインギターを持ち込んでくれて、弦は張りっぱなしだそうですが、その度に調整をしてチェックしますが反りの変化が全くありません。

    弦を張った状態で放置していて、順反っていくギターは緩めた方が良いでしょう。多くの楽器がこのパターンです。

    張ったままで反ったり状態が変化しないならそのままでも良いかと思います。木材の強度が高いのでしょう。

    補強材が入ったネックは強度が高いので、張りっぱなしで大丈夫な可能性が高いと思いますが確実との保証はありません。

    弦を緩めておく事でデメリットが発生しなくなる結果になるので、緩めておくのが無難です。

    また順反り過ぎてトラスロッドをかなり締めてるギターベースは弦を緩めるとトラスロッドが逆反りに動く力だけがネックに残ります。この場合、ネックに逆反りに対する力が働いており、それにより逆反りに動いてくれたらと順反り分に締めていた分を緩めて取り戻せる!といった考え方もあります。





    あまり例がないですが「逆反りに動くネック」も存在します。

    学生時代にはたくさんのギターベースを作りましたが、1本だけ緩めて置いてると逆反りに動いていく癖があるギターがありました。今はもう所持してませんが、そのギターは弦を緩めてると逆反りしていくので弦を張りっぱなしにしていましたが、逆反る事はなくなり張りっぱなしを基本に使ってました。

    自分は作るばかりであまり弾かないので、保管してるギターベースの弦は張力が無くなる程ダルダルに緩めて置いてます。上記にある1本以外はそれによりネック状態が変化するか?逆反るのか?と言われると変化しないので、本当にギター本体による事だと思います。

    学生時代は弦を緩め忘れてしまい、数ヶ月後に気が付いたギターベースもありました。ギターは反っていませんでしたがベースは順反りしていました。張力のデータですとベースはギターより倍位の張力なので、経験に基づく考えですがベースは張力が大きいので緩める方が絶対に良いと思います。
    アコギも必ず緩めて下さい。ボディのトップ材は薄いので、張りっぱなしだと持ち上がっていきます。






    ギター・ベースの本体に合わせ、緩める?緩めない?は持ち主の判断になるかと思います。

    毎日弾いてる様なら「今日は何か弾き難いぞ?」と分かると思います。弾き難くなった感覚だと順反りしてる可能性があります。逆に「弦高が低くなった気がする。」等は逆反りの可能性があります。

    張りっぱなしで弾き難くなる感覚になるなら緩めて保管する、弦高が低くなっていく様なら弦を張っておく等、この言葉だけでは誤解を産むかもしれないので、ご自身で判断が難しい場合はリペアショップに持ち込み診断してもらう事も大事です。

    お客様の中には「全てのギターが逆反る」と言う方もいて、湿度計の設置をオススメした所かなり部屋の湿度が高い事が分かった例もありました。部屋の湿度が高いせいで材が湿気を吸い膨らんで逆反りに動く様でした。

    その逆もあり、エアコンをガンガンな部屋にずっと置いてるってお客様もいて、乾燥で材の水分が飛び順反りに動く様です。確か乾燥で指板が割れたギターも持ち込みされてましたね…こちらは弦を緩める緩めないとは少し違いますが。

     

    緩める!緩めない!はその楽器に合わせて行う手段だと思います。毎日触れてチェックしてみて下さい。木材ですから環境により変化が起きます。それを見極め、そのギターをどう保管していくか判断しましょう。

    間違ってもネット情報を信じてはいけません。

    理由は「この人の楽器と私の楽器は違う物だから」です。

    自分の楽器のトラスロッドを実際に動かしてみて余り量を確認し、現在はトラスロッドの余り量が多いのか少ないのか?で判断して下さい。


    〒114-0014 東京都北区田端1-21-3 エーデルワイス101

    ギターリペア工房 Draw a New Sound

    東京都 山手線 田端から徒歩2分 どこよりも早いリペア早期仕上げ対応可能のリーズナブル料金&丁寧な作業のギターリペアショップです♪

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  • ミーヤギター

  • 2015/07/27
  • Category:
  • DSC_2365 DSC_2380

    久し振りの休日はギタークラフト仲間逹と一緒に後輩の本田さんがリペア工房を立ち上げたとの事でお祝いに行きました♪

    後輩と言うと自分より年齢も倍位なので恐縮ですが…。何より自分も引っ越しをして新店舗を立ち上げたばかりの頃から工房作りの相談話を聞きに来てた事もありました。

    なのでついにオープン!と聞いたので小田原の鴨宮にある「Miiya guitar」までプチ旅行♪自分も早くお店仕上げて仮オープンから本オープンしないとマズイですけどね(笑)

    DSC_2379店内は綺麗にオシャレです♪

    機械も充実してるので作業で困る事は無いでしょう♪

    ホームページはまだできてないとの事で、この場で宣伝できないのが残念です…。

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    そして次は小田原駅にある「7th CODE」という楽器屋に先輩が勤めてるとの事で、皆と一緒に力石さんの所へお尋ねしました。

    皆が「力石徹」と呼ぶので、自分も次回からそう呼ばせて頂きます…(笑)

    7th CODE

    http://www.two-five.net/unnamed

    今回はプチ旅行として海を見たり長い電車旅だったりと、楽しむ事ができました♪海泳ぎたかったですね(笑)

    本田さんとは同業者としてこれからも頑張っていきます!


    DSC_2302
  • トラスロッド

  • 2015/07/23
  • Category:




  • 写真は左が通常のトラスロッド(1wayタイプ)、右がバイフレックスと呼ばれる両効きトラスロッド(2wayタイプ)です。

     

    リペアに来るお客様に多く聞かれる事は「トラスロッドって何?」です。

    内容としては「なぜロッドを回したらネックが反る?」をよく聞かれます。

    仕組みとしてはただの金属の棒が入ってるだけです。本当ですよっ(汗)

    そのただの棒が反り調整できる様な仕込み方に秘密があるのです。

    unnamed



    ネットに出てきた画像を使わせて頂きました。すいません(汗)

    トラスロッド、上で紹介した通常のトラスロッドと両効きのバイフレックスはAの様に溝を撓ませた状態で掘り、上から木材で埋めてネックに一体化させます。こちらのロッドは撓んだ溝に仕込まない限りは何の役にも立たないただの棒になります。

    ちなみに写真のBタイプの両効きトラスロッドは真っ直ぐな溝を掘るだけで簡単に仕込めるトラスロッドです。こちらはトラスロッド単体で順反り・逆反りと動かせる構造なので木材でロッドを埋めてネックに一体化させる必要がありません。DSC_2303ただの棒って言いましたが、本当にただの棒です。

    先がT字になっており、ここが引っ掛かる構造です。

    撓みを付けた溝に撓ませてトラスロッドを仕込みます。

    するとどうなるか?ロッドを回すと撓んだロッドを引っ張る動きに変わり、トラスロッドが真っ直ぐな状態近づいていきます。真ん中が上に持ち上がる動きになります。

    トラスロッドは埋めてネックと一体化してるので、ロッドが真っ直ぐになる力でネックは逆反りに動いていきます。

    バイフレックスの様な両効き2wayタイプは逆に回すとロッドを押し入れる力が働く様でネックを順反りさせる働きもできます。Bタイプも構造は2本の棒がそれぞれ逆反り・順反りに動く物だと思います。





    通常の1wayトラスロッドは逆反りにしか動かせません。順反りに動かせるのはネック製造時に逆反りした時に戻せる様にわざとロッドを少し締めた状態で作ったり、製造後に順反りした事や調整で弦張力に負けるからロッドを締めてる場合等があります。

     

    リペアをやってて大体のネックは弦の力に負けて順反りしてるのが多い印象で、ネックが逆反りし過ぎるトラブルにはあまり出会いませんが、湿気があると木材は膨らみ逆反ります。1wayタイプで調整できない範囲まで逆反ると音が詰まって弾く事ができないギターになってしまいます。2wayなら順反りにも動かせるので問題はありませんが。

    問題は1wayだと逆反りした事も考えて製造時に少し締めた状態で作ると順反りを直す範囲が少なくなる事です。ちゃんと撓みを付けてロッド仕込みが上手くできてれば効く範囲も大きいので気になるレベルではありません。が、メーカーの大量生産物はここの仕込み精度があまり良くないのか、ロッドの効く範囲が少ないネックがとても多いです。トラスロッドが効かない(限界)はロッドが真っ直ぐな状態になった時です。撓みが無くなれば動く事ができなくなるただの棒になります。この限界が来るのが早い状態のネックがリペアをやっていてとても多く出会います。



    日本という楽器にとって大変な気候は2wayが便利です。もちろん長所があれば短所もあります。

    Bの2wayタイプは質量があり重くなるので鳴りや響きが変わってしまいます。音が変化するのは事実で、この辺りは音の好みです。

    最近はチタン製トラスロッドが発売されたり、こだわるなら1から素材を厳選し作る事からです。

    音か?機能性か?と問われるトラスロッドですが、それは好みで選べば良いとして大事な事はいかに上手く仕込めるか?です。大事な部分なのでしっかり仕込めるかが重要な部分です。

    見えない部分なので難しいですが、ロッドがよく効く楽器は「見えない部分もちゃんと作られてるな」と安心します。誤解が無い様にですが、硬い材で作ってあるネック・太いネック・仕込んだ補強材が強いネックはロッドの力だけであまり動く事ができず効きが悪いと勘違いしやすい部分なので、そこだけはご注意下さいませ。

    ギターもベースもネック反りは永遠の悩みになると思いますが、それらの調整が上手くできる様に丁寧にクラフトマンは今日もどこかでトラスロッドを仕込んでおります。


    〒114-0014 東京都北区田端1-21-3 エーデルワイス101

    ギターリペア工房 Draw a New Sound

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  • シーズニング

  • 2015/07/07
  • Category:
  • DSC_0368



    木材を使ってギターベースは作られます。

    木材は売りに出される前にシーズニングという作業がされています(楽器用・家具用等で販売先の使用用途により程度が違う様です)。

    木を切り、最初は丸太状態です。水分を取る為に自然乾燥として年単位で放置されます。

    その後で荒く製材。また自然乾燥。

    ここまでに狂いや反りが大きく、使うに困難な木材は除外され、この後で強制乾燥による人工的な乾燥機により乾燥させられ、放置し、大丈夫と判断された木材が出荷されます。

     

    大雑把に書きましたが、作る前に使う木材の準備行程があるのです。これは木材の販売側でやられてるのが一般的なのでこちらからは見えない部分です。現場に行けば見る事もできますけど…。

    木材の持つ水分量に「含水率」とあるのですが、楽器に使う物は含水率を低くしないとダメ!というこだわりもあって木材業者からは楽器用に使う材の手間隙が大変なんだそうです…

    なので家具用に使う木材よりは楽器用にシーズニングした木材は手間隙が掛かる分、少し値が張る様です。

     

    実際にこの行程を得て製造側に届けられる訳ですが、自分達でも行う事があります。

    「木材は狂う・反りが出る」は普通なんです。一度作った状態が一生キープされる事はまず無いです。

    切ったり削ったりすれば狂いや反りが出たりは普通に起こる事なので、作る際は反っても修正できる様に厚みのある材を用意して作ります。これだけシーズニング行程を得た木材でも100%狂いが出ない保証は無く、製造段階に狂いや反りが出てくる物が多くなってきました。「良い木材は出尽くした。」とも言われていて、状態が変わっても修正して作れる様に配慮のある木取りをしないといけません。

     

    良い木材の基準は音が良く狂いや反りの状態変化が極力出ない物だと思っています。

    ギタークラフトに時間が掛かるのは「寝かせる」作業があり、先程に書いた「切ったり削ったりすれば狂いや反りが出る」ので、行程毎に終わったらしばらく放置し状態を安定させる作業があります。特にネックはこの作業が非常に重要になってきます。

    この製造段階で反りや狂いが出て材が安定してしまえば、完成後は狂いが少ない楽器になります。製造時も反りを削って直すにしても反る事を考えて材の大きさを残してあるので問題がありません。



    問題なのはこの反り狂いが完成後に出てしまうのが厄介です。

    それらは使ってるプレイヤーの環境が湿気・乾燥が凄い場合もあるので、製造段階が悪い訳とは単純には言えません。

    どんな環境でも反らない様に、反りに対する対策としてネック内部に補強材を仕込むメーカーも増えてきました。メーカー側としても対策をしてる所はあります。

     

    木材、常に関わってる仕事なのですが難しい物です。

    我々クラフトマンは充分にシーズニングされた材を使い、製造段階も気を使って寝かせ安定させながら作っていきます。

    それでも反ってしまう楽器は多く、4~50万のギターベースを多くリペアをしていても反ってない楽器は殆ど無いので、ある程度はしょうがない事です。もちろん調整で直せる範囲内での話ですが。

     

    木材で作られたギターベースを使っていく以上は木材の性質を理解し付き合っていくしかないです。

    調整が面倒と思う方も居るかもしれませんが、状態が変わったら調整で対応するのが適切な対処法になります。ギターベースも人と同じで大変なんです。手間隙が掛かるけど同じギターベースを長年使っていると「大事にされてるんだなぁ」と愛着を感じます。皆様にもそんなギターベースを長く使っていってほしいです。




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  • 木材のストック

  • 2015/07/03
  • Category:
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    我々ギター工房は必ずと言っていい程、木材のストックがあります。

    製作が無い工房はストックしないかもしれませんが…

    木材=資源とブログで書きましたが、木材=限りがある資源であり、その中での良い物には更に限りがあるので見つけたら買って保管しておくのがギター業界です。

    欲しいと思った時にはもう買えない状況になっていたり、買えるのはまだ良いがその中から良い物があるのか?と、入手はできるけど良い物には出会いが少ないのが現在の木材状況です。

    それは日本国内だからかもしれません。元々海外の木材ですから、海外での入手ルートを使って買った方が一番良いかもしれません。国内でも有名ではないかもしれませんがギター工房御用達な木材の入手ルートがあるので、頼る所は限られますね。

    それ以外は自分の足で海外に仕入れに行くかです。

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    当店DNSも今後の木材入手ルートとして相談した所、店舗に木材の現物を持ってきて相談に乗ってくれたりしました。キルテッドメイプルも販売してくれますしブラジリアンローズウッドだって稀少材でも何でも供給してくれます。とても有り難い事です。

    お金を払うだけで苦労する事も無く良い杢のキルトが買えるなんて…考えられませんね…。今はどこも良い杢のは「品切れ」ばかりですからね…探して探してやっと買える物です。

    キルテッドメイプルだとPRSの有名な話があり、木材業者が売りに出せばPRSが「ダメな杢のも全て買うから、全てウチに売ってくれ。」となるそうな…

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    木材=出会いです。そんな事言うと知らない人が見たら気持ち悪い奴が居ると思いますね(笑)

    しかし本当に良い木材は縁みたいな物で、出会ってしまったと言葉にした方が分かり易いです。「良い木材が無い!」と言われる業界ですが本当にそうなので、見つけてしまったら買ってしまわないと次の機会にはもう良い物が残ってなくて買えない!なんて状況はザラです。

    そんな資源を供給してくれる方との出会いや、良い物を作るのに必要な事は人との関わりもあります。何でも自分一人でやれる事なんてありませんね…。良い材を供給してくれる業者、木を育てた人、そして元である自然。恵まれている事に感謝して、今日も良い材を使って私はギタークラフトを頑張っております♪




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  • 資源

  • 2015/07/02
  • Category:
  • DSC_1705木材は貴重な資源です。

    永遠に取れる材はなく、何も考えず取り続けてしまえば木の成長と伐採の具合が全く合わなくなり、簡単に絶滅するかもしれません。

    木材は限りがある資源です。

    ギターは木材で作られますが、そんな貴重な資源を使って作られています。

     

    ギター業界で「高級木材」と言えば有名な代表としてブラジリアンローズウッドです。

    「いやいやキューバンマホガニーだろ」と言う人も居るかもしれませんが…ギターの事を知ってる人の中で一番有名な高級木材だろうと思い、今日のお話はブラジリアンローズウッドです。

     

    当時を生きていた訳ではありませんので、本等の資料やクラフトマンからの情報での話になってしまいますが60年~70年?代辺りではブラジリアンローズウッドは普通に使われていたごく普通の木材だった様です。安いギターにも使われる全く珍しくもない材だったそうな。今では考えられませんね。

    ある日、ブラジルから輸出規制がかかり、入手が難しくなってから価値が上がったのだそう。木材の価値は「稀少」により成り立つのかもしれません。

    そんな中、時が立ってブラジリアンローズウッドは絶滅するかもしれない所まできてしまいました。ついには「ワシントン条約」という輸出規制の法律により入手が物凄く難しくなってしまった木材になってしまいました。

     

    今あるブラジリアンローズウッドは規制前に残っていた物を取引し使っている様です。

    貴重な木材なので、価格も大きさを考えたら他の材との値打ち差も半端ないです…

     

    不思議とブラジリアンローズウッドが使われているギターベースは良い音がする印象があります。

    これは「ブラジリアンローズウッド指板だよ!」ってプラシーボ効果も含めなのか、多くのブラジリアンローズウッド指板のギターベースを試奏してるとハズレがなく、他のとは違う特別感を感じてしまいます。

    メーカー側も高価で名が知られた材を使って作るので、下手な物は出せない!とより力を入れて作っているのかもしれません。

    理屈より感覚を信じてますので、他と違う音響特性をブラジリアンローズウッドは持ってるのでしょうか。良い印象を感じてしまいます。

    こんな話をしていたら私もブラジリアンローズウッドで作りたくなってきます。個人で入手するのは数も少ないので選ぶ余裕がないのと一枚一枚が高価なのでなかなか手が出せる木材じゃないです。実物を触って確めてからじゃないと買いたくないので、ここは知り合いのクラフトマンの所へ売って下さい!と突撃した方が一番入手しやすいルートかもしれません(笑)

    音が良いから高額なのか、規制がかかり入手困難だからこそ高級ブランド材になって高額になったのか、それは名前の価値より実際に弾いて確めるしかありませんね。

    とりあえず入手から。そこからいきなり大変な訳ですけど…


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  • ブリッジ弦の角度 ナットの弦角度

  • 2015/07/01
  • Category:
  • ベースだとよく分かると思いますが、弦のテンションがちゃんとブリッジとナットにどれ位の力が掛かっているか?で音に違いが出てきます。



    ブリッジサドルの角度

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    Fender等でネックポケットにシムが入ったベース等はシムを取ったりするとそのままでの状態では角度が浅くなり弦高が高くなります。そのままブリッジで弦高調整するとサドルを大きく下げないといけない状態の物も多く、ブリッジ底面にサドルがベタ付けになってやっと希望の弦高まで低くできる等の物も中には沢山あります。

    この様なベースを触らないと試す機会がないかもしれませんが、サドルに弦の角度があまり付いておらず、適切なテンションがサドルにあまり掛かっていないと弦がサドル溝から落ちたりする場合があり、音がボヨボヨと張りの無いルーズな感じになります。角度がサドルにちゃんとかかっていると、タイトな音程感な音質が出てきます。ブリッジの弦を通る穴からサドルへの角度が真っ直ぐに近い場合はあまりサドルに力が掛かっておりませんので、音も柔らかい方向へシフトしていきます。裏通しを好むベーシストも多いと思いますが、サドルへのテンションが上がり音程感が良くなる事からこの傾向になっていると思います。

    勿論これらの音質は好みで合わせて問題ありません。ルーズな音程感のベースは低域が福与かですし、音程感のカッチリとした音質は音の形が見え易いですが打ち込みの様な無機質な音質に近づいていきます。どちらを好むか調整で合わせてみると良いでしょう。



    ナットの角度

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    ナットはジャズべース等のヘッドでは3弦鳴りが気になる物も多くあります。

    1・2弦はテンションピンが付いてるので大丈夫、4弦はナットからペグの距離が短いので角度が付く。3弦だけペグ位置によりナットからペグへ向かう角度が真っ直ぐに近くなり、ナットへ掛かるテンションが不足し音がビビリ気味だったり他の弦と比べ柔らかい音質になりバランスが悪い様な印象になります。上記のサドウスキーの様な全ての弦の角度を統一する事もまた全体の弦の音質バランスを整える意味でも最適な構造です。特にベースは張力が強い為、ヘッドが起き上がる「ヘッド起き」が発生し易く、テンションが緩くなる3弦はこの原因によりもっとビビリが気になる固体も多く存在します。通常のベースでもそうですがジャズベース等のヘッドは3弦は多く巻く等して弦の角度を増やして巻く方が良いでしょう。現在のFender製品も3弦のみにテンションを増やす為の引っ掛けるバーが付いたモデルが多くなり、パーツ単体でそのワッシャーが販売されていますね。

    テンションピン・テンションバー

    またナットにテンションを与える為にテンションピンやバーを付ける等で弦の張りが変わった!等があります。

    太い弦等はナットにテンションピンやバーをただ付けただけでは弦が綺麗に折れ曲がらないのでナット溝内で起き上がる形になりローポジションでの弦高が高くなります。なのでテンションピンやバーを付けて弦の張力が変わった!と感じる事は正しいのですがそれはローポジション側の弦高が上がって弦高を上げた様な状態になるからそう感じる状態です。増設後に正しくナット溝の調整をして元の状態の高さに調整するとテンション感はさほど変わった印象にはなりません。音質は上記の理由で変わるかもしれませんが弦の張力を増やしたい目的の場合は弦の太さを上げる方法が好ましいです。



    まとめ

    ヘッドの形状によってはペグの位置やテンションピンが付く弦でナットにかかるテンションのバラツキがある場合があります。テンションピンがある弦だけ張りのある音がする等と感じるベースもあるかと思います。ジャズべース等もプロベーシストの方で3・4弦だけ鳴りが気になるからと裏通しブリッジに変えて3・4弦だけを裏通しで使ってる人も居たりします。または弦のゲージを上げたりダダリオのバランスドテンション弦等を使う人も多いです。4弦のEをしっかり出力するには105では細いですからね。

    テンションバー等を付けて全弦ナットにかかるテンションを均等にする事で上記の内容で各弦の角度が揃い音がバランス良く出てきたり、ベースがまだ「未完成の楽器」と言われるだけあってまだまだ改善できる所があるので細かい所を研究する必要がありますね。良いベースは見えない部分でメーカーの技術力が発揮されてる印象だと思います。現代は低い音程が欲しく4弦より5弦が使われる場目もかなり多くなりました。5弦ベースは4弦ベースよりもバランスが悪くなりますので、その改良がメーカーの技術として問われる部分です。

    まだ完全な完成が見えないベースだからこそ、各メーカーが開発に力を入れて新しい要素がドンドン出てくるのもベースの面白い所ですね。



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  • フロイドローズのテンションバー

  • 2015/06/29
  • Category:
  • IMG_20150629_114256

    フロイドローズが付いてるギターには殆どテンションバーが付いています(昔のギターには付いてない場合もあります)。



    テンションバー、フロイドローズの場合は役割が変わるのをご存知でしょうか?

     

    確かにパーツ名が「テンションバー」なので、弦の張りを調整するのかな?と思いそうですね。

    が、別の意味があってフロイドローズにはテンションバーが付属しています。

    写真で説明しますと…

    IMG_20150629_112422平行段ヘッドにフロイドローズのロックナットとテンションバーのギターです。

    テンションバーを外しますと…

    IMG_20150629_112401

    見たら分かりますね。

    平行段ヘッドの場合はナットから大きく弦が起き上がります。

    角度付きヘッドの場合、ヘッドの角度がキツいとあまり起き上がりませんが、普通の角度位ならやや起き上がります。

    フロイドローズに付属してるテンションバーって、ナットに弦を押し付けて浮かせない為に付いてる物なんです。

    これがないと、ナットをロックした際にチューニングが上がります(起き上がってる弦を押し付ける、チョーキングしてる様な状態になる為)。無い場合はチューニングがとても面倒になります。

    またテンションバーを締めてったらテンションが強くなる!とはフロイドローズの場合だとナットでロックするので関係ないですね…

    ナットに弦が乗る角度で調整して付いてる重要パーツなので、下手に触らない方が良いです。



    付いてるパーツも仕様によって別の使い方になる。ギターも細かい所を見ると面白いですよね。

    また「フロイドローズのギターはフロイドローズの音がする」とよく言われますが、フローティング状態でナットをロックしてしまえば弦振動はどれも共通した同じ仕様になってしまいます。

    なので似た音が出てしまうのが「フロイドローズの音」と感じるのかと思います。正しい言葉かもしれません。

    ですが音はこれだけでは決まりません。

    音の要素として弦振動の割合が大きいかもしれませんが、ちゃんとその他のパーツや木材も音に影響しますので、フロイドローズが載ってるからこの音だ!と決めつけてはいけませんね…

    しっかり弾いてみると、ちゃんとそのギターの良さ、他のギターと違う部分に気が付くと思います。


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